JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

ブログ考

2010年12月28日 | 運用スタイルなど

 つたないブログを始めて2年数ヶ月が経過しました。平均して月3回ほど、書きとめたいテーマが浮かんだ時だけ更新するというスタンスで、続けてきました。きっかけはEHアンテナの設置と調整に手こずり、何とか記録として残しておきたいとの考えでした。記録ならノートに書いておけば済む話ですが、素人の試行錯誤であってもなにがしか第三者のお役に立つこともあるのでは?との考えもあり、ブログとして公開することにしました。

 当初は、EHアンテナの記事のみをアップして、後は放置しておいてもよいかな、くらいの軽い気持ちだったのです。実際始めてみると、アンテナ製作では、その時々の構想、材料や寸法、製作過程、調整、使用感など、記録しておかないと次々に忘れていってしまいます。また山岳移動運用では、その山頂での電波伝播がどうであったのか?ログ帳を見ればどの局と交信したのか判るし、QSLカードで確認もできるのですが、その時、その場の空気感というか、手応えというか、そんなものまで記録しているわけではありません。ブログは、1)文章と一緒に写真やデータをWeb上に残せる、2)公開して興味のある方に見てもらえる、3)ホームページより手軽、4)費用がかからない、ということで多くの利点があると感じます。

 その性格上、新しい記事にトップが変わっていくので、過去の記事が埋没しがちなのは致し方ありません。ブログの宿命ですね。ホームページのようにトップページやインデックスというものがないのです。せいぜい、カテゴリーを増やすことくらいしかできません。でも、最近、これはこれで良い、と思うようになりました。

 自分もそうですが、ほとんどの人は、探したい文字列の検索で、そのページを訪問するのだと思います。その方にとっては、ヒットした記事が入口であり、たとえそれが、はるか以前に書かれたものであっても、今求めている情報となりうるわけです。ある意味、過去現在に関わらずブログに載せてある内容のすべてがトップページと言えなくもない、ということだと思います。実際、だいぶ前に書いた記事にコメントが付いて驚くことがあります。Web上には、訪問する人それぞれの時間が流れている、と言われたりしますが、そういうことだと思うのです。

 さて、そんなわけで、この2年数ヶ月、当局のHamライフはブログとともに歩んで参りました。ささやかな実践であっても、公開するとなれば、それなりに考えを整理もするし、励みにもなり、悩みもします。表現力が未熟で伝えきれないとか、あまりにも初歩的で恥ずかしいとか、こんなことを書いて意味があるのだろうか?など、自問することばかりです。はじめの頃は、訪問者が2~3人でも、自分以外に読者がいる、ということだけで素直に感動しておりました。今でもそうです。そんなことの積み重ねでなんとか続けてこれたと思います。

 先日、当局の自作記事を参考にされたということで、アンテナの写真同封で手紙が届きました。写真を拝見するなり、その丁寧な作り、完成度の高さは一目瞭然で、自分の及ぶところでないことはすぐに判りました。思いもよらない工夫がこらされてあって、スキルのある方が作ればこうなるのだな、と大いに刺激を受け、考えさせられました。

 これもブログを続ける意味の一つかなと感じます。パソコンに記録しているだけなら自己完結の世界です。ブログとして公開すれば、読者になにがしかの作用を及ぼし、それが回り回って自分にまた別の作用を及ぼす。一つのアイディアを形にして実験し、運用してみた事柄を公開する。それを見たどなたかに別のアイディアが生まれ、実際に試される。それがいつかまた新たなアイディアとして戻ってくる。そんな相互作用の中で、この趣味がもっと面白くなっていくのでは?ブログはそのための手段と考えられなくもありません。

 「こんなことをしてみたら、その結果はこうだった。その際の条件はこれこれで、素人なりの考えはこうです」というような内容を中心に、少なくとも無線の話題からは離れないように心がけたいと考えております。一応、無線局としてのブログなので・・・。これから先、いつまで続けていけるのか、どう変転していくのか、自分にもわかりません。ただ、この奥深き楽しみの一端でも共有できたらと思うのです。

 2010年は、これをもって最終稿とします。おつきあいいただき、ありがとうございました。


数日前の寒波でこのとおり

ベランダにて



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