JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

エネループ

2008年12月26日 | 移動運用装備
ハンディ機のバッテリー


 山岳移動の場合、バッテリーは頭が痛い問題ですね。これがないと始まらないのですが、できれば軽くしたい。長持ちで軽くて取扱いが簡単なバッテリーはないものか、交信でも時々、話題になります。 
 当局の場合は、別のところに書いたとおり、エネループを中心に運用しています。

《交信時間》
 附属のリチウムバッテリー容量1100mAhに対しエネループは2000mAhですから約2倍です。わりと話が長い方なので、送信時間も長めですが、連続運用で約3~4時間程持ちます(カタログに載っている交信可能時間は当局の運用方法とかけ離れており、全然当てになりません)。1回の山頂での運用時間が平均1.5時間なので、充電しなくとも2~3回分は持つということです。あえて充電しないで使ったところ、実際、そんなものでした(リチウムバッテリーの場合は1回の山行で切れることが多いです)。
 無線を目的にした山行で、半日くらい運用を続けるような場合は、交信中に突然バッテリー切れということも何度か経験しました。前ぶれなく、必ず、こちらが送信中に切れます。そして、切れていることに気付かないまま、長々話し続けるという失態もありました。予備バッテリーに交換しましたが、相手局は何が起こったのかわからず、とまどったことと思います。

《出力》
 エネループだと出力は若干、下がってしまいます。逆に言えば、出力を抑えているのでさらに持ちの良さを実感できるわけですね。機種によっては、乾電池の場合1Wとか0.5Wなどというのが今でも多いのですが、当局の使っているDJ-S17ですと、一応、乾電池でも5Wを謳っています。しかし、計ってみると、エネループで4Wといったところです。ニッケル水素電池の場合は、電圧が1.2Vと低いので、どれでもこの程度のようです。1.2V×6本直列により7.2Vで作動。ちなみにリチウムバッテリーは7.4Vで作動。アルカリ電池の場合は1.5V×6本で9V作動です。
 実際、アルカリ電池にすると、しっかり5W出ます。純正のリチウムバッテリーも5W出ますので、出力をとるならこちらですね。5Wと4W、さほど変わらないですが、少しでも長時間運用がよいと考えるか、あくまで出力にこだわるのかという選択です。私の場合は、4Wあれば十分ですし、Lowe設定(0.8W)に切り変えて運用することも多いです。

 上記の電圧の関係があり、ハンディ機を乾電池で運用する場合、乾電池6本を使うタイプ以外は、5W出力は難しいと思われます。当局の使っているDJ-S17(47)の他ではヤエスのFT-60のみですね。アイコムのIC-S25(35)は5本タイプなので、アルカリ電池1.5×5本で7.5Vでもエネループのようなニッケル水素電池だと1.2×5本で6.0Vですから、アルカリ電池以外使えない可能性があると思います。アイコムのカタログに何も記載されていないので、実際のところはわかりませんが。それから、ニッケル水素電池のサイズが若干大きめのタイプがあるそうで、乾電池ケースに納まらないものがあるようです。DJ-S17(47)は、エネループに関してはまったく問題ありません。
※ケンウッドのシングルハンディ機TH-K2 (4)も乾電池6本仕様でしたので追加しておきます(ただ、アルカリ電池で最高3.5w)。

《熱》
 純正リチウムバッテリーを使うと、交信中に本体がかなり熱くなります。エネループでは、ほんわか温かくなる程度で、熱くはなりません。大切な電力が熱にならずに効率よく使われているということではないでしょうか。

 ところで、このエネループに今年9月から新たに単一型が加わりました。これを6個直列の乾電池ホルダーにセットして、外部電源端子から給電することを考えたのですが、価格が高く、様子見しています。1本約1800円。これを6本に充電器を加えると15000円を超えてしまいます。容量は5,700mAh。約3倍の運用が可能となるはずで、交信中の電池切れの心配は大幅に軽減されるのですが・・・。
 自然放電が少なく継ぎ足し充電もできる使い手の良い電池なので、もっと普及して安くなってほしいものです。
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