試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成200形モハ207[206F] 更新車 晩年仕様 誘導無線アンテナ取付,走行部品(TT-03R)組込,床板一体化施工

2018-01-24 21:21:21 | 京成線
基準設定。

TOMYTEC製京成200形206F更新車晩年仕様(206F)の第二次整備はモハ207からの入場に決定した。
モハ207は運転台側TNカプラーSP装着の基準車となる。
先にモハ207を竣工させ動力ユニットを搭載させるモハ206(206F)の運転台側TNカプラーSP加工に備える。


京成200形モハ207 更新車 晩年仕様。

モハ207は成田寄先頭車に配置される。
製品仕様は誘導無線アンテナがユーザー取付部品とされた。
200形,500形,510形,600形,1600形,2000形の4両編成化は組成変更を含みながら順次進められた模様である。
これと前後して先頭に立つ車両に誘導無線アンテナ取付が開始されていたらしい。
投入した206Fの最終形態は4両編成とするためモハ207には付属する誘導無線アンテナを取り付ける。


入工中のモハ207。

TOMYTEC製京成3500形3592F現行色(6次車→晩年仕様:3592F-2)の回着整備では屋根板の設計変更に戸惑った。
その後3592F現行色後期仕様(3592F-1),3556F朱帯色(3次車→朱帯色後期仕様:3556F)の投入で慣れたつもりでいた。
モハ207も同様の構造かと思っていたが爪嵌合式ながら3592Fや3556Fとは勝手が異なった。
嵌合爪は屋根板線路方向だけに設けられており車体中央寄の大嵌合爪は存在しない。
そのため車内側から嵌合爪部をプラスチックドライバーで丁寧に押し出し屋根板を撤去している。


京成3500形とは異なる屋根板構造。

屋根板裏のガイドから誘導無線アンテナ用取付孔を開口する方式は踏襲された。
技量が足りなくても正規位置に取付孔を開けられるのはTOMYTEC製品の良いところである。
Φ1.0mmのドリルで貫通させ誘導無線アンテナを取り付けた。
従来から流し込み接着剤で溶着を図っておりモハ207も同様とした。


固定された誘導無線アンテナ。

なお何れ中間組込車へ変更されるモハ206には誘導無線アンテナを搭載しない。
TOMYTEC製誘導無線アンテナは予備品が無かった。
代替品はグリーンマックス製誘導無線アンテナしか手元になく強力な味方となるだろう。
続いて3H-67非動力台車の金属車輪化に移る。
3556F,3592F-1,3592F-2ではマイクロエース製3500形に近付ける狙いで輪心黒色化を施した。
この流れを継いでしまいモハ207でもマッキーで輪心を塗り潰してしまった。




金属車輪へ交換した3H-67非動力台車。

まだ予備車輪が残っており未施工車輪に戻せた。
しかしイコライザー式台車への輪心黒色化もまずまず効果が得られたため正式採用している。
3H-67非動力台車の金属車輪化を済ませ床板の整備に移行した。
床下機器部品は嵌合がやや甘く微量の流し込み接着剤で台枠に密着固定している。
ウエイトも裏面にゴム系接着剤を塗布し無用な移動を抑止した。
これら施工はTOMYTEC製品で標準化しており初使用のTT-03R対策ではない。


台枠に直接固定した床下機器部品とウエイト。

最終工程は同じくTOMYTEC製品共通項目である座席部品と台枠の一体化となった。
従来は両端へ流し込み接着剤を投入する2点止めだった。
17m級車両ではウエイト端部から台枠先端までの距離が短くなる。
そこでモハ207ではウエイト天面にゴム系接着剤を塗布する3点止めを試行する事にした。
TNカプラーSP装着による運転台側台枠下垂対策として床板全体の剛性を更に高める。


台枠のダミーカプラー取付用ボスを支点に溶着した座席部品。

先ずゴム系接着剤を塗布したウエイト上に座席部品を押着した。
次は運転台側の座席部品を台枠と溶着させる。
流し込み接着剤投入部は3500形M2車と異なりダミーカプラー取付用ボスを活用する従来方式に戻った。
最後に連結面側を固定し床板一体化を完了した。
注意点は座席部品の溶着時に台枠との平行を保つ程度である。
床板剛性向上へ繋がると同時に床板着脱が容易になる付帯効果があり今後も採用し続けるだろう。




下垂が抑制された運転台側台枠。

車体との干渉を防ぐ加工を行った運転台側用TNカプラーSPだが第一次整備ではまだ台枠が下がっていた。
床板一体化により台枠は座席部品から離れなくなる算段だった。
車体を組み上げたモハ207でも床板一体化の効果が現れ入場前より下垂しなくなっている。
17m級車両でもいんちき施工が通用する収穫を得られた。
ただ今後3点止めを標準化するかは決まっていない。
床板の分解が必要となった際にゴム系接着剤起用が裏目に出る可能性が残る。
モハ207はモハ206から捻出される床板一式で対処出来るため試行に至った。
増備予定の200形第二陣回着までに方向性を定める予定である。




モハ207 [93    ]:表示類追設未施工。

運行番号表示器は[93 ]表示のまま存置した。
1970年代の資料が限られ千葉線系統に使用された運行番号が突き止められなかった。
ただ[BXX]は千葉線快速に用いられた事だけは判った。
製品にはステッカーが付属しておらず[快速]表示板はサードパーティー製に頼らなければならない。
よって[]表示板を掲げなくても差し障りのない[普通]に決定した。
これに連動し運行番号表示器の消去は見送られ製品印刷の[93 ]が生き残っている。
なお捲り式行先表示板掲示もステッカー温存を優先し今回の入場では行わなかった。




モハ207(206F:誘導無線アンテナ取付,金属車輪装着,床板一体化)。

モハ207の第二次整備はTOMYTEC製品に於ける標準仕様化が主項目となった。
行先は内定しており捲り式行先表示板は取り付けても良かった。
しかし当面は2両編成での暫定出場が決定している。
捲り式行先表示板を再現すると4両編成化時にモハ206の粘着糊除去が生じてしまう。
ステッカーの再用も未知数であり妙案が浮かぶまでは無表示のままになるだろう。

運転台側TNカプラーSP装着位置基準車となるモハ207が竣工した。
動力ユニットを搭載させるモハ206の第二次整備は工程が全く変わってくる。
車体不等沈下を招く運転台側TNカプラーSP装着だけは拘りたい。
TM-05R動力ユニットも初登場で前面車体裾との位置関係を探る事から作業に入ろうと思う。