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世界に誇るロンドン市内の防犯監視カメラ

2008年11月06日 | Weblog
日本においては、安寧の日々を送れるために、治安機関を中心として、あらゆる関係機関において企画研究が進められている。3年前に発生した、ロンドン地下鉄・バス同時自爆テロ爆破事件の、その5日後に、死亡した犯人3人の顔写真と犯行前の動向が報道されました。その際に、小生のみならず、日本のマスコミもその素早さに驚きながら報道したのを記憶しています。
対策を講じるため警視庁から派遣され、ロンドンの現場を視察研究されてきた清水克修氏の講演を、過日聴講して、その素早い犯人割出しができた理由は、防犯監視カメラの「膨大な数」にあったことが分かり、その背景に、民主主義の発達した国民の、プライバシ-意識を越えた理解と協働システムへの参加にあったということが、素直に理解できました。
警視庁においては、繁華街の数箇所で取り組みを行っていますが、各自治体においての、既存の設備を含め、一層の取り組みとシステム構築姿勢を望みながら、同氏の講演内容の要点を抽出引用させて頂きながら述べてみたいと思います。

1.はじめに

イギリス国内には、現在約423万台もの防犯カメラが設置され、世界的に最も防犯カメラの整備が進んでいるといわれています。
防犯カメラが設置され始めたのは、1990年代の初頭で、当時、防犯カメラは個人のプライバシ-を侵害するものとして、国民の間には防犯カメラの設置に対し、反発の声が上がっていました。
しかし、その後の1993年に発生した少年二人組による幼児殺害事件(ジェムス・バルガー事件)を初めとして、防犯カメラは数々の凶悪事件の解決に重要な役割を果たしたことから、今日ではイギリス国民に広く認知されています。

2.ロンドン市の概要

ロンドンは、金融機関の集中する都心部(シティと呼び、独自の議会と警察機構を有する地域)と、それを除く、32の自治体から成っています。
ロンドン警視庁は、王室関係施設を含む32の自治体の治安の警備に当たり、4万8,000人の職員が従事し、日本(東京)の警視庁より職員数は2,500人も多く、又、日本とは異なり、任命を受けた2,300人は、「地域支援警察員」で、パトロ-ルなどを支援する職員が存在し、総員数に含まれています。 
また、ロンドン警視庁は、1829年に設置されており、東京の警視庁(明治5年)より43年前からの歴史もっています。
ロンドンの面積と人口は、夫々日本の76%、57%で、どちらも少ない街です。 
 
3.ロンドン市の犯罪発生状況

(1)ロンドンの人口は730万人で、06年の主要犯罪(殺人、強盗、窃盗、傷害、詐欺等)は、92万1,779件発生しており、前年比約6.3%減少し、近年は減少傾向にあります。
東京の発生は24万4,611件で、人口比東京の約8倍、件数比約4倍の発生率となります。
凶悪・粗暴犯の多発は、ロンドン市民の体感治安を悪くする要因となっている。
(2)テロを取り巻く情勢
IRA(アイルランド共和国)は、02年の武装闘争放棄宣言以降、一部のメンバ-による個人的な行動を除いて組織的な犯罪活動を停止しており、近年多数の犠牲者を出す事件は起こっていないようです。
しかし、アルカ-イダ思想に感化したパキスタン系英国人等によるテロは、依然として活発化しており、ロンドン警視庁は、テロリストの動向を注視しています。
05年7月にロンドンで発生した事件では、市営地下鉄及び市営バスに対する同時爆破テロの実行犯を除く52人が、テロの犠牲者となっています。
  ロンドン警視庁は、市内に設置されている6万箇所のカメラから回収した約58,000件に及ぶカメラ画像を抽出し、事件から4日後には、犯人3名の割り出しに成功、5日後には犯人の名前を公表し家宅捜査を行ったのでした。
    小生は、この事件報道での早期解決には驚きましたが、犯人を追って映像記録を逆回転して辿れば、アジトまで到着したということですから、その完備ぶりには再び驚きました。
  
4.犯罪防止対策

(1)『犯罪及び秩序違反法』とパートナ-シップ制度による対策
イギリスでは、1998年に『犯罪及び秩序違反法』を制定しています。
同法には
ア.犯罪予防に関する関係機関の協力や責任
イ.犯罪予防に関する犯罪行動の禁止命令
ウ.少年犯罪の予防に関する責務
が盛られ、アの「関係機関の協力や責任」の規定を受けて、警察と自治体の協働による「パートナ-シップ制度」が導入され、現在、イギリス全体で373のパ-トナシップが構築されています。

(2) 『CCTVイニシアティブ』の概要
前記『犯罪及び秩序違反法』に基づく、犯罪抑止プログラムの一つとして、内務省、環境・運輸・地域省及びウェ-ルズ国民議会が協働している「CCTVイニシアティブ」により、防犯カメラの普及政策を推進しています。
同法設立の1998年以降、5年間で計425億円の資金投入をして国内に多くのCCTVシステムが整備され、「CCTVイニシアティブ」でのCCTVシステム運用主体は、パ-トナシップとされ、各パ-トナシップがCCTVシステムを設置する場合は、イギリス内務省へ申請することにより、システムの設置に伴う資金提供が受けられることになっています。
・「CCTVイニシアティブ」の導入対象
イギリス内務省は、CCTVシステムを設置する主なエリアとして、
①既にCCTVの導入が進んでいる街の中心地
②重点的な対策を必要とする繁華街
②犯罪抑止の面で要所となる住宅地、商店街、公共の駐車場、バス停留場
③個別の対策を必要とする学校、病院
 と定めています。
これは、イギリス内務省が、犯罪の発生する蓋然性が高い場所、公共性の高い場所や施設、多くの人々が集まる場所や施設については、犯罪の抑止対策として公費負担によるCCTVシステムの整備が不可欠としていることにあります。
なお、東京都では、新宿、池袋、渋谷、上野、赤坂の繁華街5箇所に150台
自治体では杉並区のみ設置されているのが現状です。

5.CCTVシステム

(1)CCTVの設置目的は、主に事件発生時における犯人の検挙、各種犯罪の抑止、地域の環境浄化、行政サ-ビス向上のための実態把握であり、また、鉄道やバス、空港等の公共交通機関が設置するCCTVシステムは、これに併せて、「安全で円滑な運行管理」も大きな設置目的となっています。
(2)CCTVシステムは、運用主体によって区分し、設置者は次の5つである。
ア.ロンドン警視庁が設置
イ.パートナ-シップに基づき自治体が設置
ウ.鉄道、バス、空港等の交通公共機関が設置
エ.公共機関や民間企業が設置
オ.個人が設置  
(3)CCTVシステムの運用状況
ア.CCTVカメラは、360度の旋回撮影、遠隔操作、固定場所の移動式など設置している。
イ.各自治体では、個人デ-タの保護を目的に制定された「データ保護法」により、カメラを設置していることを一般に公示するため「掲示板」を掲示してオープンにしています。
ウ.コントロール・ルームを設置し、ルームには部外者が自由に出入りできなくし、保存期間も管理者の判断にまかされており、警視庁では1週間、自治体では1カ月とするなど運用を図っています。
エ.外見上、CCTV車両であることが分からない車両で、主に警察に貸し出され、薬物事犯捜査に活用する車載CCTVカメラシステム。
オ.警察署・自治体・地域住民との連携。
(4)運用状況の公開
  地区協議会で、担当者から運用状況や犯罪発生状況を説明し、また、苦情
要望等が出された場合は、意見交換を行っています。

6.プライバシ-への対応

(1)コントロール・ルームへの入室規制
(2)オペレ-タに対する教養と宣誓
自治体では、新規採用オペレ-タ-にはシステムの操作方法や運用方法にする教養や「データ保護法」など、人権に関する法律内容について教養しています。
(3)映像の公開規制
自治体では、CCTVシステムが撮影した映像の提供や閲覧は、警察署や裁判
所等の司法機関から要請がなされた場合に限っており、一般市民からの映像提供や閲覧要望には対応しておりません。
(4)撮影行為の自主規制
個人のプライバシ-に配慮し、自治体によっては独自の自主規制を実施している場合もあります。
(5)監査員制度を導入
自治体の中には部外者による監査員制度を導入しています。
オペレ-タ-による不正行為の防止や作業環境の改善といった面での観察も行っています。

7.CCTVの今後の課題

ア.使用機器とインフラの整備
イ.最新システムの導入
コントロール・ルームの運用については、専従のオペレ-タが24時間態勢でCCTVカメラ映像をモニタリングするというのが一般的です。
今後は、顔認証システム導入や不審者(車)、不審物を自動的に検知しアラ-ムを発するシステムの導入など、新たな技術を開発、導入することにより、人員削減を含めた効果的な運用を図る計画もされています。

最後に、防犯設備に携わる者に対して、
○セキュリティのプロとしての活動
○行政や警察との連携
○高い倫理観に基づく活動
の輪が競合する部分で協働し、システム作りを進めていく姿勢が期待されているとの活動テ-マを頂きました。

これに応えるため、われわれ防犯設備協会員は、日本においても、イギリスの首都政策を素直に見習って、防犯設備充実拡大の必要性を国民に訴え、理解と協力を得られることが喫緊の課題であり、そのために、日常の業務活動に誠意を持って邁進すべきものと思うものの一人であります。

※ビデオカメラで撮影された画像の適正な証拠保全について

1.記録の仕方についての説明
(1)カメラのメイカ-、種類(型、番号)、名称、レンズの明るさ、画素数、用途
(2)デジタルレコーダーなどの機種名と機能
(3)レコーダーの何という名称の部品に記録されるのか
(4)そこに入力されたものは、通称何と呼ばれているものか。

2.複製の仕方の説明
(1)レコ-ダーから何を経由(何と何を操作)して、何(CD?)に複製するか
(2)この過程で、取扱者が記録の改ざんなど出来るか
(3)複製する場所、所要時間
(4)複製物の取扱上の注意
同一性の担保を図るため、画像名などの特定はその場で記入する。
(5)複製物の管理を適正に行う。

3.複製した画像の再生の仕方
(1)CDとパソコンの操作
(2)同一性の担保、画像名などを記入して特定。その他注意事項
(3)CDから写真(印画紙)への複製の仕方

4.画像保存者から警察への引継ぎ方
(1)引き継ぐ前に、複製場所で再生を試みる
(2)複製者、引継ぎ者は、相互氏名の確認をする。
(3)引継ぎ時における破損などの有無の確認

5.留意事項
(1)撮影後の管理のあり方
管理責任者(オ-ナ-、店長など)の正しい管理状況を証明する、
(2)警察への任意提出
必ず、正しい手続(書類の作成と相互の交付)を行う。押収品目録交付書など。
(3)警察での管理の適正
破損,毀損、紛失、無断使用及び複製の禁止などの注意

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2008-12-19 02:31:54
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