映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『その土曜日、7時58分』

2010年03月21日 | Weblog


よい

シドニー・ルメット 監督
フィリップ・シーモア・ホフマン、イーサン・ホーク、マリサ・トメイ、アルバート・フィニー、ブライアン・F・オバーン、ローズマリー・ハリス、マイケル・シャノン、エイミー・ライアン、サラ・リヴィングストン、アレクサ・パラディノ 出演

娘の養育費もまともに払えない冴えない男、ハンク。そんな彼に兄のアンディはある強盗計画を持ちかける。狙うのはなんと彼らの両親が営む宝石店。ハンクと は対照的に、会計士として働き、美しい妻ジーナにも恵まれて不自由ない生活を送っているかに見えたアンディにも緊急に金が必要なワケがあった。ためらうハ ンクだったが、アンディに言葉巧みに説得されてしまう。しかし、いざ実行に移す段になって怖じ気づいたハンクは、男を金で雇い、自分は車で待機すること に。すると、宝石店から予想もしていなかった銃声があがり、強盗が失敗に終わったことを悟るハンクだったが……。

ストーリーはオールシネマより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=331269



家族の暗いドラマ。
兄弟の話よりも親子の関係がメインとなる。

物語・人間関係の描き方にはやりの時間ずらしの手法がとられているが、混乱するほどこみいってはいない。冒頭のベッドシーンはあまり必要なかったかもしれないが、基本が男たちの話なのでサービスとして入れられたのかもしれない。

シナリオに映画ファンむけのしかけがあり、そのベッドシーンで「リオのせいにしろ」というのがわからなかったが、どうやら日本ではビデオスルーされた『アバンチュール・イン・リオ』という作品のことらしい。
さらに、旦那を殺された嫁の兄がイーサン・ホークと交渉するシーンで「チコと呼んでいいか?」と尋ね、フィリップ・シーモア・ホフマンに対しては「しかめ面だな グルーチョと呼んでも?」と言う。
これはおもに戦前に活躍したコメディアン、マルクス兄弟のことなのだ。興味をもった方は検索してみるといい。

映像と演技はかなりいい。