ぽこあぽこ

平凡な(でもないかも)毎日のできごとを見つめ直して
少しずつでも進歩していきたいと願っています・・・

庭にショベルカー

2008-06-20 00:24:12 | ひとりごと
坂の途中にある我が家には駐車場が1台分しかなく、
ずっと私が占領している。
田舎のこととて田んぼや畑の側に場所はあるのだが、
荷物を持って坂を上るのは辛いし、雨の日は困る。
夫が退職してしょっちゅう車で出入りするのにも気を使うし、
小さな孫を連れて里帰りする子ども達も大変だ。

ご近所が
消防法も何のそので、敷地一杯まで拡張工事をしていたり、
どんどん花を植えたりするので、
いつの間にかうちは袋小路のようになってしまった。

夫と相談し、一大決心して
道沿いの畑(3メートルほどの石垣の上にある)の土を取ってスロープを作り、
庭の3分の2をつぶして駐車場を作ることになった。

家1軒立つほどの見積りに
老後の事を考えて少しびびったが、仕方がない。

ショベルカーが庭に入り、植木をおこしていく。
夏のこととて植え替えてもつかないだろうとは思うが、
亡くなった義父が丹精していたことを思うと
無闇に捨ててしまうこともできない。
小さな石灯篭などはお寺へもらわれていったが、
松や槙やもみじはとりあえず少し離れた畑へ。

何事かあるというといつもここで写真を撮った、
鯉のぼりが泳いでいた、
子ども達の鉄棒やブランコがあった、
ひいおばあちゃんが背中をまるくして芝生の雑草を引いていた、
そんな思い出の庭とも今日でお別れ。

鍬入れ式に赤飯を炊いてきてくれた76歳の叔母は
「悲しくなるから見ない」と言って帰って行った。

この家の小さな歴史です。