じざいや的日常~きものがたり~着物が織りなす素敵な物語  

元町の着物屋・じざいやの紹介と着物で過ごす日々のこと。
犬猫や食べもののことなぞも織り交ぜて。

日本各地の絣のお話。

2018-09-06 12:06:05 | 織のお話
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台風が去ったと思ったら 北海道での地震。
なんだか日本各地災害が起きてないことのほうが多くなっているような・・・
札幌と長沼の知り合いとは連絡が取れました。
どうか皆様ご無事でありますように。
 
縦長の日本ですが 様々な地方で絣が織られています。
絣は東南アジア各国でも見られますが
ほとんどが経糸だけで柄を織り出す 経絣です。
日本ほど絣を愛して 様々に工夫を重ねて 技法、色柄が豊富な国はないのです。
日本は絣の最終進化形と言っても過言ではないでしょう。

絣というのは 2色以上で染め分けて
糸上の点と点を繋いで柄を織り出していきます。
きもの一枚には 約30キロメートルもの糸を必要としますが
糸の段階で どことどこを染めると(防染すると)
柄になるかを予測するのは神業に等しいことです。
そこで 産地により 柄を織り出す為に
染める場所のポイントに印を付ける様々な技法が考案されました。

一番原始的なのは沖縄の「手結い」絣です。
柄を先に決めて糸を染めるのではなく
一定の間隔で括った糸を染め
織る過程で糸を左右にずらすことで柄を作っていく方法です。
手結絣で織られた着物や帯は反物の耳の部分に
ずらした糸がはみ出しているので判ります。
大きくずらすことは糸の無駄にもなるので
反幅の中でずらせる幅に制約があります。
複雑な柄は出来ませんが
同じ糸を使っても織る人により柄だしが違う 大らかさが持ち味です。
沖縄で多用されている絣です。


手結絣。染めた糸を横にずらして柄を織り出します。反端からはみ出した分がずらされた糸。
首里花織帯。

大島紬は 独自の締め機、という絣を括るための機を考案しました。
手ではなく、締め機、という織り機で一度に8~16反分の絹糸を木綿糸で締め上げて防染することによって
絣糸を作る技法です。
それにより 緻密な絣柄を織れるようになりました。


締め機によって木綿糸で締め上げられた大島紬の糸。これを染めます。

世界一精緻な絣と言われる本場大島紬の絣。

結城などの細かい絣には 専用の方眼紙を使う方法があります。
まず 方眼紙の上に図案を写しますが
方眼紙の一目盛りが 糸上の1つの点になります。
それを直接糸に当てがって印を付けていく方法です。 1つ1つ手で括ります

結城の糸に方眼紙を当てがって 絣の印を写し取っているところ。印のところを糸で1つ1つ括ります。

米沢では板締め絣が行われています。今や2軒だけの技術ですが
薄い板に絣の目を彫り、板に糸を巻き付けて重ねて圧縮して染料を掛けることで
板の凹凸によって防染されて絣糸を作る方法です。

白鷹お召し。板に糸を巻き付けて重ねて、これから染めるところ。

南で起った絣は日本を北上しながら進化したといわれます。
手で作る絣の最終進化形が 越後上布に見られる 小端定規というものを使った絣です。
これは 反幅のごく薄い板を束にして固定し、その側面に図案を描きます。
固定を外して1枚づつにすると その薄い側面には柄が点となっているので
それを糸に当てて印をつけて行きます。
その印の箇所が絣糸を括る位置になる、というわけです。


越後上布の小端定規。まとめてある紐を外すと薄い一枚づつの板になります。

じざいやには日本各地の様々な絣が揃っています。
見いらっしゃいませんか?

 

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