サムスン電子、第1四半期は60%営業減益の見通し チップ価格低迷で
2019年4月5日 / 10:02 / REUTERS
[ソウル 5日 ロイター] - 韓国のサムスン電子(005930.KS)は5日、第1・四半期の
営業利益が前年同期比60%減の6兆2000億ウォン(55億ドル)になるとの見通しを
示した。メモリーチップの供給過剰による価格低迷やパネル販売の鈍化、スマートフォン市場の
競争激化が収益を圧迫している。
会社見通しはリフィニティブ・スマートエスティメートがまとめたアナリスト予想の
6兆8000億ウォンを下回った。
サムスン電子は、売上高は14%減の52兆ウォンになったとの見通しを示した。
同社は4月下旬に決算発表を行う。
同社は前月、第1・四半期の業績が市場予想に対して下振れる可能性について警告。
メモリーチップの価格下落や米アップル(AAPL.O)のiPhone向けディスプレーパネルへの
需要鈍化を理由に挙げていた。
アナリストらによると、同社のスマホ事業も新技術のコスト上昇や中国の競合社との競争、
スマホの高級モデルへの需要軟化を背景に黒字化に苦戦しているという。
ただ、同社の株価は1月上旬に2年ぶりの安値を付けて以降、25%超急騰している。
一部の投資家が半導体需要が回復すると見込んでいるからだ。
サムスンはデータセンター向け製品の需要が拡大していることから、下期に業績が回復するとの
見通しを示している。
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最新iPhoneに東芝・マイクロン・インテル部品=調査
アイフィックスイットは、アップルが今月12日に発表した新機種「XS」と「XSマックス」
を分解調査した。
韓国サムスン電子(005930.KS)製部品のほか、予想通り米クアルコム(QCOM.O)の半導体は
確認できなかった。
アップルは、部品メーカーの詳細を公表せず、供給業者にも明らかにしないよう促している。
このため、分解調査のみが部品について知る手掛かりとなる。ただ専門家らは、アップルが
部品を複数業者から調達するケースもあるとし、分解結果を慎重に解釈するよう呼び掛けている。
クアルコムは長年、アップルに部品を供給してきたが、両社は特許問題で争っている。
今回の分解調査で、クアルコム製品に代わってインテルのモデムや通信用チップが確認された。
DRAM、NANDメモリーチップは、マイクロンと東芝製品を採用。「7」を分解した
以前の調査結果によると、サムスン電子のDRAMチップが搭載されていた。
モーニングスターのアナリストは「メモリーに関して、アップルは明らかにサムスン電子と
競合し、可能な限り最大限依存度を下げる考えだ。したがって全般的に、東芝のNAND
フラッシュストレージや、マイクロンのDRAMが確認されたことはこうした方針と一致する」
と分析した。
このほかスカイワークス・ソリューションズ(SWKS.O)、ブロードコム(AVGO.O)、
村田製作所(6981.T)、NXPセミコンダクターズ(NXPI.O)、サイプレス・セミコンダクター
(CY.O)、テキサス・インスツルメンツ(TI)(TXN.O)、STマイクロエレクトロニクス
(STM.BN)などの部品が使用されていた。