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<ラオスダム決壊>決壊ダムは最古の工法だった…ラオス激怒、韓国企業に特別補償要求へ

2018-08-04 13:53:28 | 天災・地震・台風・豪雨・火山・大火災

決壊ダムは最古の工法だった…ラオス激怒、韓国企業に特別補償要求へ 

2018.8.4  夕刊フジ


 ラオス南部で建設中のダムが決壊した大事故で、ラオス政府の怒りが高まってきた。事故を「人災」と断定し、

韓国側に対し、罰則的ともいえる「特別補償」を求めているのだ。欧米メディアは「欠陥・手抜き工事」の可能性を報じ、

工法自体への疑問も浮上している。今回の事故は、韓国企業による海外インフラ受注競争にも、影響が出かねない。


 「洪水はダムにできた亀裂が原因で発生したもので、被害者への補償も一般的な自然災害とは違う形になるべきだ」

 ラオスのソンサイ・シーパンドン副首相は先日、事故処理のための特別委員会会議で、こう「特別補償」を求めた。

韓国側への怒りを感じる発言だ。朝鮮日報が2日、ラオス国営メディアの報道として伝えた。


 中央日報も同日、この会議で、ラオスの主務省庁高官が同じ立場を明らかにしたことを報じた。


 ダム決壊(7月23日)から10日以上たつが、死者・行方不明者は百数十人と、いまだに被害の全容は分かっていない。

当初発表を大幅に上回る可能性もある。数千人が家を失ったとされる。


 建設にあたったSK建設側は「豪雨による天災」と主張しているが、ラオス政府側は「人災」として「特別補償」を

求め、完全対立している。


 「欠陥工事か」(米紙ニューヨーク・タイムズ)などと欧米メディアが報じるなか、ダムの工法自体にも疑問が出ている。

決壊したダムについて、聯合ニュースは「土を積み上げたアースダム」と報じている。

 

 溝渕利明・法政大教授の著書『ダムの本』(日刊工業新聞社)によると、アースダムは「土でできたダム」

「ダムの形式として最も古い」とあり、「地震で壊れてしまう可能性がある」「洪水時の異常出水で越水して

決壊してしまう可能性がある」と記されている。


 ラオスでも地震は時々発生しており、2015年にM5の地震が発生している。熱帯モンスーン気候で、

5~10月の半年間が雨期になり、年間総雨量の80~90%が集中する。

 

 果たして、アースダムの選択が正しかったのか。手抜き・欠陥工事はなかったのか。

 

 日本の大手ゼネコン関係者は「ダムに限らず、どんな工事でも、建設会社は計画段階から安全性を重視して進める。

ラオスで決壊したダムは、手順通りに施工しないなど、何らかの瑕疵(かし)があったのではないか。

そうでなければ、あれほどの被害が出ることは考えられない」と話した。


 国内経済に暗い影がさすなか、韓国企業は現在、海外インフラ受注に積極的に取り組み、韓国政府も金融支援などで

後押ししている。ただ、国内でも大規模事故が続発するなど、同国の技術レベルには常に不安がつきまとう。

 今回の大事故は、韓国の技術への信頼をも決壊させかねないようだ。