悪性脳腫瘍に対するレーザー治療

悪性脳腫瘍で苦しんでおられる患者様、および御家族に、私が開発したレーザー治療の有効性、安全性を紹介します。

東京医科大学PDT13例目

2014-12-13 16:25:43 | 日記
PDT13例目は78歳の女性でした。右半身麻痺と右同名半盲で発症した、右側頭葉から視床にいたる7cm大の膠芽腫です。NavigationとMEPを用いて肉眼的に全摘出しました。視床の腫瘍の前縁を電気刺激(15mA)でMEPが導出され、Navigation画像との整合性があったため、同部の切除は止めました。後方は切除しました。最終的に同部を中心にPDTは4箇所に施行しました。術後のCTでは明らかな異常所見は認めていません。高齢者なので、ゆっくり麻酔から覚醒させる予定です。この患者様は元来肝硬変があり、レザフィリンを投与することを躊躇いましたが、肝庇護剤のローデイングを行うことで問題ありませんでした。術後も肝機能には注意していきたいと思います。医師主導治験のときの有害事象も、一過性の肝機能障害だけでしたので。患者様の経過が良好なことを祈っています。