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第1,006話 担当者によって判断が異なると、外部の信用にも影響する

2021年03月17日 | 研修

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

先日、異動や退職に伴う仕事の引継ぎの重要性について本ブログで取り上げたところ、(第1,002話 異動時の引継ぎに慌てないようにするには)多くの方から感想をいただき、また中には自身の体験談を寄せてくださった方もいました。大半は引継ぎの難しさや、引継ぎがうまくいかないことによる問題点についてでしたが、一部は外部の立場からの感想をいただきました。

体験談を寄せてくれた知り合いの話では、数年前よりA顧客から仕事を依頼されるようになったとのことです。この度、当初からの担当者が異動になり後任に代わったそうですが、その途端にそれまで認められていた書類の受け渡し等の方法が、説明もなくいきなりダメ出しされるようになってしまったとのことです。

具体的には、これまで書類にはパスワードをかけた上でメールで送付していたために今回も同様に送付したところ、「解除するのが面倒なので、パスワードはかけないように」と言われた。また、アンケート結果も「一部しか開示できない」と言われた。領収書をメールに添付して送付したところ、「原本を郵送するように」と指示されたなどだそうです。

一連の話を聞いて、担当者が若い人からデジタルツールに不慣れな年配者へ変更になったことが理由なのかなと想像しましたが、実際にはその逆で、年齢が上の人から下の人へ代わったとのことです。

「パスワードをかけてはいけない、書類は郵送で」といった指示は少々時代錯誤とも感じ取れます。また対応が説明もなく急に変わったことに対して、知り合いはA顧客に対するこれまでの信頼が一気に崩れたとも言っていました。

以上が知り合いから聞いた内容ですが、これは前任者から後任者への引継ぎがスムーズにいかなかったことが問題なのではなく、そもそもA企業の業務が属人化していて「仕組み」になっていないことが問題なのではないかと考えられます。

本ブログでもこれまでに何度も取り上げていますが、属人化とは仕事が人に属している状態です。業務を特定の人だけが担当し、その結果その人にしかやり方がわからない状態になっていることを言います。

属人化に陥る要因としては、属人化によるデメリットが共有されていない。特定の人間にしか詳しい中身がわからないことにより、本人にとっては優位性が感じられる。特定の人間が特定の業務を長期間担当することへの違和感がない。同じ業務を何度も繰り返すことにより習熟度は高まるため、効率的に進められると感じる。そもそも属人化している意識がない。などが考えられますが、その人にしかやり方がわからない状態はやはり問題です。

それでは属人化を解消するには、どうすればよいのでしょうか。

実はこれも「仕組みにする」ことが最も有効と考えています。組織として「これはこのようにする、別のそれはこうする」といったようにルールにしておけば、異動や退職などで担当が代わることがあっても効率的に仕事が継続できます。前述の例のように外部と業務の提携をする際にも担当者の交替によるマイナス面を極力抑えることができるわけです。

もちろん、こうした「仕組み」も万全ではありません。一度決めたと言って未来永劫使えるものではありませんので、定期的に見直すことが必要です。それこそ担当者が代わった際に、それをきっかけとして新たな視点で見直すことも有効です。

仕事の属人化を脱し、業務を仕組みにすることのメリットは組織の内部の人だけでなく、外部の人への信用にもかかわる大切なことだということを、今回の事例を通して改めて感じたところです。

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