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第1,106話 情報をそのまま鵜呑みにしてしまうのは危険

2022年03月16日 | コミュニケーション

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

コミュニケーションの行き違いを避けるための方法の一つに、あいまいな表現を使わずに「数値化する」ことがあります。数値化は仕事の指示をしたり、逆に指示を受けたりする際などには特に大切です。たとえば、上司が部下へ「なるべく早くやってね」と仕事の指示をした場合に、上司は「1時間以内には完成させてほしい」と考えていたのに、一方の部下は「今日中に仕上げればよい」と考えているなど、「なるべく」という言葉からイメージされる状態が双方で異なることはよくあることです。

弊社が研修を担当させていただく際に、「コミュニケーションミスをなくすために、数値にできるものは数値にしましょう」と繰り返しお伝えしているのは、そういった理由からなのです。

このように、数値化にはメリットがあるわけですが、一方で数値化したことによってそこだけが一人歩きしてしまい、本来の意味や主旨とは異なる形で伝わってしまうようなことも起こりえます。

この具体的な例として挙げられるのが、お聞きになった方も多いとは思いますが、「メラビアンの法則」です。メラビアンは、コミュニケーションに影響を与える要素には3点あり、1つ目が表情・視線・態度等、2つ目が声の調子(口調、速さ、大きさ)、3つ目が言葉そのもの・内容とし、調査の結果それぞれがコミュニケーションに与える影響の割合を順に55%、38%、7%としました。

実は、この数値のとおりになるのにはある条件があるのですが、その部分が置いてきぼりになってしまい、結果としての数値だけが強調されて伝わってしまっている例が多いようなのです。

その条件とは、非言語と言語の内容が一致していることであり、それが一致していない場合には非言語の影響のほうがより大きくなるというものです。

たとえば、遅刻を繰り返す部下に対して上司が注意する際に、にこやかな表情や優しい口調で「遅刻はしてはいけないよ」と伝えたりすると、メッセージの中身よりもやさしい表情と口調の方がより強く相手に伝わってしまい、部下の方は注意をされたとは受け取らないということになってしまうケースがあるのです。

このように、コミュニケーションを行う際には言語、聴覚、視覚のそれぞれの情報を一致させた上で相手に伝えなければいけないというのが重要な条件です。しかし、メラビアンの法則のように数値そのもののインパクトが大きいと、その部分だけが独り歩きしてしまい、大事な前提部分が抜けてしまったり、その結果として伝えたかったメッセージが正しく伝わらないということもあるわけです。

仕事の状況を的確に把握するためや、コミュニケーションにおけるミスをなくすために、物事を数値でとらえることは大切なことです。

しかし、同時に数値の背景にあるもの(条件等)をきちんと捉えておかないと、誤った理解をしてしまい、結果として間違った情報が伝わることになってしまいかねません。

私たちは忙しかったりすると、つい情報をそのまま鵜呑みにしがちですが、状況に応じてその出所や根拠をあらためて確認したり、別の観点から検証してみたりすることが重要だということなのです。

情報が簡単に入手できてしまう現代だからこそ、情報のソースや前提などをしっかり確認することの大切さ、重要性を改めて感じています。

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