ボクの畑には色んなりんご品種がある。
恋空から始まり、
つがる、
みよしレッド、
トキ、
紅玉、
スターキングデリシャス、
王林、
ふじ
など。
どのりんごが好きかと言われたら、
どれもこれもまるで自分の子供の様にいとおしく好き。
例えば、
こんな物語。
りんごが喋りだしたとしたら。
「ねぇねぇ、じたー君」
『なんだい?青森生まれのこうとく君?』
「じたー君は色んなりんご作ってるけど、おいらは美味しい?」
『うん。美味しいよ。小さくて可愛くて食べるのがもったいないよ』
「ふーん(o・ω・o)」
『果肉がしっかりしてて、甘々だけど酸味もあって甘だるくなくさっぱりするよ』
「ふーん(o・ω・o)」
『…え!?なにか不満があるのかい?』
「おいらの美味しさはよくわかったけど、じたー君はどのりんごが一番好きなの?」
『一番?』
「そう!一番!(^∇^)」
『みーんな一番で、みーんな好きだよ』
「……(・д・)」
『ったく、照れるじゃないかい。こんなこと言わせんなっつーの』
「……(・д・)」
『…え?何か不満があるのかい?』
「一番は一つだけだよ!(ーωー)」
『一番は一つだけ?』
「うん!
じたー君が作ってるりんごの中でどのりんごが一番好き?」
『んーとね…、』
「(・o・)」
『一番好きなのは、』
「あっ!(・o・)」
『えっ!なんだい!?』
「ヒント教えようかなと思って(・o・)」
『ヒント?』
「最初の文字は“こ”から始まるよ(・o・)」
『え?
ボクの気持ちにヒントとかあるの?』
「あるよ(・o・)」
『あ、あるんだ!?』
「じたー君の~いっっちばぁあん好きなりんごは!?」
『それはね、
こうとく君だよ。』
「(о´∀`о)」
『でもね、
他のりんご達には内緒だよ。』