付け焼き刃の覚え書き

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「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」 監督:出渕裕

2014-12-08 | ミリタリーSF・未来戦記
 いつものように劇場予約をしようと思ったら、今までのようにテレビ公開の先行上映ではないためか、前売券もがんがん出ていて、当日夜までインターネット予約の窓が開かず、結局、チケットを購入したのは上映当日の午前3時。そして妻と長男と3人で夜の回にお出かけ。

 苦難の航海を経て、波動砲の封印と引き替えにイスカンダルでコスモリバースシステムを受領したヤマトだったが、大マゼラン銀河の外縁部で謎の機動部隊と遭遇した。ガミラスが「辺境の蛮族」と蔑む戦闘民族ガトランティス、その雷鳴のゴラン・ダガーム率いる遠征軍である。
 彼らの目的は秘宝が眠るという〈静寂の星〉探索であったが、ガミラスすら脅かす波動砲を持つという地球人の艦を見逃すはずもなかった……。

 観ていて思わず涙ぐんだ。
 最初のテレビシリーズが終わって以来、こういう続編映画が観たかったんだよ。キャラクターはちゃんと今までの流れを踏まえて成長しているし、取りこぼしの伏線をきちんと消化しながら新しい要素を組み込んでいて……。
 これが正しい続編映画というもんだよ。

 3分そこそこのオープニングは2199の総集編になってます。テンポが早すぎて初見の人は何が何だか分からないかもしれないけれど、ここだけリピートして何度も観ていたい。というか、帰宅したらすぐDVDおあブルーレイで見直したい。なぜ売ってない? そしてパンフレットは広告が多すぎ。ちと残念。

 今回のヒロインは、本編では真田副長のお留守番係だった桐生さん。ちょっとクールっぽい科学班というだけの名前付きモブキャラ扱いだった彼女に、ドジっこ属性とか他人のそら似とか言語学の天才とか幼馴染みとか追加属性てんこ盛りで急造ヒロインの誕生。ちょっと盛りすぎな気がするけれど、まあ赦す。
 むしろ気になるのは、通信班の交代要員として出てきた市川さん。赤毛、三つ編み、碧眼、そばかすって、アン・シャーリーかと思いました。
 そして、敵は彗星帝国ガトランティス。『さらば宇宙戦艦ヤマト』の敵役で、2199ではガミラスから「辺境の蛮族」呼ばわりされていました。さすがに蛮族は馬鹿にしすぎだろうと思いましたが、本当に蛮族でした。こいつら質の悪いクリンゴンです。クリンゴンより野蛮です。しかも、こいつらいつでもくるくる回ってやがる。ワープ航行中の姿勢制御ができてないのを、根性と体力で乗り切っているとしか思えません。

 ストーリーとしては『宇宙戦艦ヤマト2』から『宇宙戦艦ヤマト完結編』までネタを拾いつつ、ガミラス戦闘空母2隻を含む艦隊戦あり、世代を超えた交流、種族の壁を乗り越えた交流あり、未踏惑星の探査ありとてんこ盛りですが、JJ版「スタートレック」がちゃんとスタトレしていながらなんとなくスターウォーズっぽいように、ちゃんと「宇宙戦艦ヤマト」しているのにどことなくスタートレックっぽいんですよね。「危険な過去への旅」とか「宇宙の怪!怒りを喰う!?」とか、あんなテイスト。
 そして、根本とかバンデベル将軍に歴史の修復機能が働いているようで、これは南無三でした。

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