付け焼き刃の覚え書き

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「宇宙軍士官学校5」 鷹見一幸

2014-08-04 | ミリタリーSF・未来戦記
「自分を客観的に見ることができなくなったとき、人は愚行に走ります」
 教導者カラム・リューゲルの言葉。

 粛正者の偵察機が太陽系に出現した。
 しかし、それはこれまでの粛正者には見られなかった、攻撃力の高い強行偵察機と観測機の2機編成で、その最初の一撃で急行した哨戒艦は撃破されてしまう。
 地球に与えられた艦艇では迎撃できないと判断され、ケイイチたちが指導する士官学校の生徒たちに出撃命令が下る。旧世代艦ではあっても、彼らに与えられた装備の方がまだ新しく、またその運用に熟知していたからだ……。

「戦争ってのは、突き詰めれば経済活動と同じだよ。コストは、より大きな利益を得るために支払われるんだ」
 有坂恵一の言葉。

 ということで、人類初の実戦!となりましたが、これは予想以上にあっさりと処理され、その後の地球の新体制発足と援軍を求め銀河系の上位種族への使節団が派遣されるところまでが語られます。いろいろ幾らでも波瀾万丈に描け、血でも汗でもだーだーに流れそうなストーリーですが、あくまでマイルドにさらさらと。女性関係だって、幾らでもどろどろしそうなものですが、淡泊にほんわかと進みます。いわゆる草食系。

【宇宙軍士官学校】【前哨5】【鷹見一幸】【太田垣康男】【銅大】【ハヤカワ文庫JA】【戦争SF】【ワープゲート】

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