付け焼き刃の覚え書き

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「ボーンシェイカー」 シェリー・プリースト

2012-06-11 | ヒロイックファンタジー・ハイファンタジー
「男の子ってのはそういうもんさ。これ以上ないくらい役立たずで強情っぱりで、大人になったらもっとたちが悪くなるんだからね」
 メイナードの酒場の女主人ルーシーの言葉。

 レヴィティカス・ブルーの発明した掘削用のドリルマシンが暴走し、シアトルの地下から人間を殺すかゾンビ化してしまう毒ガスが吹き出すようになってしまってから15年以上が過ぎた。
 人々は街の中心部を巨大な塀で囲んでガスを封じ込め、その周囲に街を発展させていたが、今なおガスマスクをした人々が塀の内側に生き残っている。
 父親の無実を証明しようと塀の内側に潜り込んだ息子を追いかけ、ブライアはライフルとガスマスクを手に閉鎖世界へと降り立ったのだが、そこは正体はレヴィだと噂されている謎の発明家、ミンネリヒトが支配する世界だった……。

 史実とは大陸横断鉄道の路線が違っていて、そのせいもあって未だに南北戦争が続いている世界でのゾンビ話にして異境冒険譚。雰囲気としてはPSの『クーロンズゲート』かな。感想をひとことで言うと「女は強くて怖い」。
 メインキャラの少年、屈強な船乗りから逃亡兵までいろんな男たちが登場して暴れ回るのだけれど、結局最後まで立っているのは女性陣。主人公である未亡人のブライアも、最初は頑固なだけの女性で、特に優れた戦士でもなければ勇者でもないなあと思っていたのだけれど、やるべきことはやっていて侮りがたし。つるかめつるかめ。
 ただガスの正体については最後まで語られずじまい。続編で解明されるのか、単なるゾンビものの不思議パワーみたいなものとして片付けられるのか、そのあたりはちょっとだけ気になります。

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