付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「喪われた巨大戦艦」 ヴォーン・ヘプナー

2016-12-14 | ミリタリーSF・未来戦記
「人生に危険はつきものだ。中尉、持ち札にしたがってプレイするしかない。好きなときに好きな札を切れるわけではない」
 マドックス大尉のバレリー中尉への言葉。

 人類文明圏は突如として謎の敵の攻撃を受けた。
 まったくの異星人なのか、それとも遙か昔に外宇宙に旅立った移民の子孫なのかすら不明だが、〈異人〉(ニュー・メン)と呼ばれるようになった彼らは、少数ながら人類の戦艦より強力な武器を持ち、人類の動きを把握し、隙を突いて艦隊を一掃。支配した植民惑星では徹底的な殲滅作戦ですべてを滅ぼしていく。しかも、どうやら人類の軍内部にすら内通者がいるらしい。
 事態を憂慮した宇宙監視軍情報部は、マドックス大尉に極秘任務を与えた。極秘裏にメンバーを集め、星の破片や宇宙船の残骸だけが漂う辺境星域で漂流しているという、今は滅んだ異星種族が遺した巨大戦艦を発見して持ち帰れというものだ……。

 自ら異星人の血統疑惑をもつマドックス大尉が、下層階級あがりのカタブツ航法士やアル中のパイロット、老軍曹など、クセのあるメンバーを妨害を受けながら集め、脱獄不能な囚人惑星に収容されている博士を強行で奪回。異人の追跡を振り切り流ら未踏の辺境を目指すと波瀾万丈。
 気になるのは、もうちょいテンポが良くてもいいんじゃないかというのと、マドックス大尉は少し気絶させられすぎというあたり。おのれはどこぞのヒロインかいっ!?

 購入したのは随分前だけれど、なかなか読み切れず。
 面白いつまらないではなく、文庫のくせに分厚くでかいハヤカワ文庫はなかなか仕事の合間とかに読みにくいのだ。なろう小説とかなら、満員電車の中でも片手で読めるのにね。

【喪われた巨大戦艦】【ヴォーン・ヘプナー】【浅田隆】【ハヤカワ文庫SF】【ノンストップ超大作戦争SF】【メトセラ】【スライム】【無人戦艦】【鉱山奴隷】【全員は一人のために、一人は全員のために】
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「女帝の名のもとに(下)」 マイケル・R・ヒックス

2016-10-11 | ミリタリーSF・未来戦記
『宇宙は必ずしも快適な場所ではないと知った今だからこそ、愛しあう人がいること、たがいに身を寄せあえることが何より大きななぐさめになるのだ』

 クリーラこと〈女帝の子ら〉の最初の目標に指定された植民惑星ケランは、それでもテラ連邦の援軍を拒絶していた。かろうじてフランス系のフランコフォン同盟からの増援は受け入れていたが、それでも協調して敵に備えるという意識は薄い。
 だが、クリーラは来た。
 〈オーロラ〉唯一の生存者であるイチロー・サトウ大尉の報告を聞かず、宇宙艦に陸戦隊を乗り込ませていなかった同盟艦隊は次々に脱落していく……。

 艦隊戦も激戦が続きますが、メインは地上戦。戦車部隊を中核とする第7騎兵連隊とフランス外人部隊が宙から飛来する敵に立ち向かう回です。表紙イラストは二等軍曹なのに小隊を任されている、第7騎兵連隊のパティー・コイル小隊長。後に戦地昇進して大尉に。
 味方に敵愾心を抱く民間人であふれかえっている市街地での戦闘って、きりきり胃が痛みますね。第7騎兵連隊とフランス外人部隊という語感から予想する通りの激戦となります。

【女帝の名のもとに(下)】【ファースト・コンタクト】【マイケル・R・ヒックス】【エナミカツミ】【ハヤカワ文庫SF】【戦争SF巨編】【第7騎兵連隊】【フランス外人部隊】【Garryowen】【テラ・フォーミング】
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「彷徨える艦隊外伝3~勝利を導く剣」 ジャック・キャンベル

2016-10-08 | ミリタリーSF・未来戦記
「別の者たちが破壊にこめるのと同じ情熱をこめて、他人を救おうとする人々がいる。だから、わたしは努力を続ける」
 アルトゥル・ドレイコン将軍は女医に自分が戦い続ける理由を答える。

 完全な独立をはたしたミッドウェイ星系は、宇宙艦隊を掌握し内政を担当するイケニ大統領と、陸上軍を掌握し防衛を担当するドレイコン将軍が互いに疑心暗鬼に苦しみつつ協力体制を維持してきた。
 そこに星系の奪還をもくろむシンディック艦隊が襲来するが、これは撃退。しかし、独立を維持するためには隣接するウリンディ星系の独裁者ハリスを排除せねばならないと、ドレイコン将軍はウリンディ星系への侵攻を実行するのだが……。

 まだまだ内部からの情報が流出して罠にかけられ、腹心の部下すら信用できない中、敵中に孤立したドレイコン将軍と戦力が手薄な状態で強大な戦艦ひきいるシンディックの小艦隊の来襲を迎え撃つことになったイケニ大統領の戦いが続きます。敵も味方も2つ3つは罠を用意するのがセオリー。姿の見えない敵との攻防は、さすが彷徨える艦隊の外伝です。

【彷徨える艦隊外伝3】【勝利を導く剣】【ジャック・キャンベル】【寺田克也】【ハヤカワ文庫SF】【戦争SFの最高峰】
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「宇宙軍士官学校11」 鷹見一幸

2016-09-22 | ミリタリーSF・未来戦記
「疑いを持つな、とは言わない。だが目的を疑ってはいけない。疑っていいのは方法だけだ」
 迎撃型機動戦闘艇パイロット、セルゲイ特務少尉の言葉。

 種族そのものは多様ながら、精神感応力によって互いの意思がリンクしている粛清者。それは長所でもあり短所でもある。統一した意思のもとで動く彼らには、異なる意思を認識し、敵の立場に立って考えたり裏を読んだりすることはできないのだ。素人のような稚拙な作戦がほとんどだ。
 だが、粛清者にとって、それはたいした問題ではない。物量で押しつぶしさえすれば良いのだ。
 恒星反応弾による転移攻撃が、太陽系以外の、ケイローンをはじめとする銀河文明評議会の中堅種族の星系にも開始された。地球に援軍を送る余裕はどこにもなくなった。
 そして、太陽系外縁部には、一万隻を超える新たな大艦隊が出現し、そこには一発でも恒星に命中すればすべてを滅ぼしてしまう恒星反応弾が5000発も確認された。
 ケイイチは地球圏が敵の実験場になっていると判断する。新たな兵器、新たな戦術、彼らが諦めるまで持ちこたえるしかないのだ……。

 アニソンをかけながら戦う地球人類……。
 11巻でも戦いは終結せず、前線の司令機能が崩壊したまま次巻へと続きます。

【宇宙軍士官学校】【前哨(スカウト)11】【鷹見一幸】【太田垣康男】【銅大】【ハヤカワ文庫JA】【戦争SF】【万里の長城】【魔装機神サイバスター】
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「GREY デジタル・ターゲット」 原作:たがみよしひさ

2016-09-01 | ミリタリーSF・未来戦記
「地獄の沙汰も俺しだい!愛と怒りが死神と化す……」

 大地が一面の荒野となった遠い未来。
 「町」(タウン)に住む人々は、「戦士」(トループス)となって他の町と戦い続けていた。勝てば戦士としてのランクが上がり、戦闘に使用できる武器も高性能となるだけでなく生活も裕福になり、いずれは争の無い「市」(シティ)で安全に暮らす権利を得ることができる。負ければ、ただ死あるのみ。それが中央管制脳(リトル・ママ)が支配する世界のすべて。
 グレイはわずか13回の戦闘でF級からC級戦士になり、「死神」と恐れられている戦士だ。そのグレイが戦い続けるうちに、この世界に隠された真実に触れることになるのだが……。

 コンピュータに支配された未来社会と戦争ゲームを組み合わせた、ディストピア未来戦記。
 原作は好きだったけれど、アニメ化のスタッフは一流で、「『風の谷のナウシカ』『アリオン』『天空の城ラピュタ』に続く徳間SFアニメ最新作!」と派手に宣伝されながら、その出来も興行成績もガッカリで、今や徳間の黒歴史。なむなむ。
 二号戦車やサイドカーなどで空から襲ってくる未来兵器と戦う羽目になったり、原作は好きだっただけに残念。

【GREY デジタル・ターゲット】【たがみよしひさ】【出崎哲】【四分一節子】【葦プロダクション】【徳間ジャパン】【月刊少年キャプテン】【中央管制脳】
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「彷徨える艦隊10~巡航戦艦ステッドファスト」 ジャック・キャンベル

2016-07-14 | ミリタリーSF・未来戦記
「名誉とは、ほかの人々からどう扱われるかということではない。自分がほかの人たちをどう扱うかだ」
 自分の名誉を守る真の方法はほかの集団の人間と権利を守ることだと、“ブラックジャック”ギアリー。

 なんとかダンサー族と共に旧地球にたどり着いたギアリーの艦隊だったが、〈ドーントレス〉の乗員2名が誘拐されてしまう。誘拐犯一味を追い詰めるギアリーだったが、彼らが人質もろとも逃げ込んだのは、治療法のない細菌兵器に汚染されて隔離された衛星エウロパだった……。

 敵であったシンディックも腐敗してましたが、味方のはずのアライアンスも政府や軍のあちこちが腐っているのも同様で、むしろ戦勝した分、質が悪くなっています。バグでもウィルスでもありません、仕様です……って、こりゃいかん。
 そして地球圏から何を考えているか分からないダンサー族と共に他星系へ。ストーリー的には長編3作分の内容。いつものようにずっしりした読み応えです。

【彷徨える艦隊10】【巡航戦艦ステッドファスト】【ジャック・キャンベル】【寺田克也】【ハヤカワ文庫SF】【戦争SF】【無人艦隊】【バーサーカー】【戦争孤児】【検疫官】【難民輸送】
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「宇宙軍士官学校10」 鷹見一幸

2016-05-15 | ミリタリーSF・未来戦記
「ものごとをはっきりさせないまま維持するのは、得意です」
 〈箱船〉閉鎖生産系の処理を担当する中島弥平には、物事に白黒をつけようとする欲求が乏しい。だから、有能な女性副官2人を従えていられるのだ。

 粛清者の猛攻は規則正しく繰り返される。その意図は何なのか。防衛側にパターンを予測させる意味はあるのか。しかし、相手の戦力が予想できるとはいえ、限りない侵攻に防衛艦隊は次第に疲弊しつつあった。
 その間にも地球脱出計画は着々と進むが、地球の脱出船団は他の星の人類種族が驚くほど自然環境や食料生産に貴重な空間を費やしていた。
 故郷の食べ物を失ったとき、その自然を失ったとき、その星は本当に消えてしまうのだ。だから地球人は少しでも人が乗り込む空間を確保すべきときにも、そのための空間を惜しまなかった……。

 物語もいよいよクライマックス。援軍は間に合うのか、地球は滅びるのか、脱出船団は逃げ延びられるのか、激戦が繰り広げられるのか展開するのは宇宙の塹壕戦だった……というラス前。

【宇宙軍士官学校】【前哨(スカウト)10】【鷹見一幸】【太田垣康男】【銅大】【ハヤカワ文庫JA】【戦争SF】【駆逐艦キーリング】【女王陛下のユリシーズ号】【カタン】【モノポリー】【フンタ】
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「宇宙軍士官学校9」 鷹見一幸

2016-04-18 | ミリタリーSF・未来戦記
「人間というのは、自分を基準に物事を考える生き物だからな」
 いわゆる「餓えた犬は肉しか信じない」だと、ゲート建設の予備管制官サンリッジ。

 ついに粛清者の太陽系攻撃が始まった。
 アリサカたちの活躍が評価され、銀河系文明評議会からの援軍も増えているが、防衛戦を一度でも抜かれたら太陽系は滅びるしかない。
 一度二度と撃退するものの、粛清者は常に前回よりも大戦力を投入してきていた……。

 倍々ゲームの攻防戦。
 最後のひとことは「こいつ、わざわざなにしにきた?」というもんですが、こういう人って実際にいるんですよね。

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「彷徨える艦隊外伝2~星々を守る盾」 ジャック・キャンベル

2016-01-17 | ミリタリーSF・未来戦記
「自分の仕事をこなせない者はみな、ほかの者の仕事を思いきりやりにくくします」
 駐在武官ブラダモンドの言葉。

 惑星連合(シンディック)のくびきから逃れ、新たな道を歩き始めたミッドウェイ星系だったが、その見通しは未だ不透明だ。
 宇宙艦隊を掌握して星系大統領となったグウェン・イケニと、地上軍を指揮するアルトゥル・ドレイコン将軍の協力関係は緊張感を伴った危ういバランスの上にあり、部下同士の対立は殺し合う一歩手前、シンディックの秘密警察である<ヘビ>が完全に排除できている保証もなかった。さらにはシンディック小艦隊は星系に居座ったままであり、謎の異星人も攻撃を仕掛けてきていた……

 ……とまとめると、こちらもなかなかの逆境です。
 自分のできる範囲で理性的に行動する者もいれば、メンツや自勢力の拡大のために横車を押す者もいて、そのせめぎ合いも逆境ですが、上司のために頑張る部下もメンヘラ気味で、それ上司は喜ばないよという行動にも精を出し、なまじ有能なだけにすべてに手抜かりなく……って、ありゃ酷いよね?
 サイドストーリーはまだまだ続きます。

【彷徨える艦隊外伝2】【星々を守る盾】【ジャック・キャンベル】【寺田克也】【ハヤカワ文庫SF】【暗殺計画】【捕虜解放】
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「王立調査船、進撃!」 マイク・シェパード

2015-11-24 | ミリタリーSF・未来戦記
『そろそろ運がめぐってきてもいいころだ。しかし幸運や期待は戦略のうちにはいらない』
 エルナンド・コルテス大佐の思うことは、つまり人事を尽くして天命を待つ。

 自分をコマとして使いたがる曾祖父のレイ王や軍統合参謀本部議長とケンカ別れしたクリスは、手に入れた海賊船を調査船に改装すると元海賊をクルーとして迎え入れ、海兵隊と科学調査団の一行を乗せるとリム宙域外の無法エリアへと乗り出した。
 未調査宙域の学術調査と偽装商船による海賊退治を一度にやってしまおうという、少しおかしな計画を実現してしまうのがロングナイフ・クオリティ。
 かくして科学的調査能力と海兵隊一個中隊相当の戦力と腐っても王女の王権を押し込めた偽装商船が未知のフロンティアへと乗り出すのだった……。

 そもそも調査船が進撃っていうタイトルからしておかしい、クリスロングナイフの最新刊で、今回も海賊船との交戦やら塹壕戦やらテロとの戦いやら軍法会議やらあれやこれやたっぷり詰まって、胸のない美女が暴れてます。
 こいつラスボスちゃうんか!?というビッキー・ピーターウォルドを指導するクリス。ついにはビッキーを主役にした外伝もスタートしていると聞いてどこまでいくんだろうと思わないでもありません。

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「宇宙軍士官学校8」 鷹見一幸

2015-10-25 | ミリタリーSF・未来戦記
「幸せになろう、楽しくすごそう、そう思って生きていくことに文句を言う資格なんか誰にもないわ!」
 ライラは攻勢に転じた。

 感応端末システムが妨害され、モルダー星系防衛艦隊の命令系統は寸断された。
 この事態に対応できたのは、いち早く音声通信に切り替えていた恵一たち地球艦隊だけだった。
 恵一は途上種族の独立艦隊を再編していくのだが、その間に粛清者の艦隊は新兵器を投入してくる……。

 逆境の最終防衛戦です。
 戦争というのは、場所や装備は違っても、基本の部分は変わらないのだ。だからこそ、文明レベル的には発展途上の地球でも戦う余地はあるのです。

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「突然のラスト・プリンス」 小太刀右京

2015-09-02 | ミリタリーSF・未来戦記
「金! 力! 女!」
 すべて大事と六条武蔵。

 六条武蔵は平凡な高校生……のはずが、ある日突然黒塗りの高級車で出現した女性に「お前は最後の王位継承者だ」と告げられる。
 王位継承問題がこじれて国内は内戦状態。日本で出生を隠して育てられていたが、この内戦終結の切り札として帰国するか、このまま日本人として暮らすか選べと言われた武蔵は、姉の色香にあっさり負けて戦乱の祖国へと帰還する。
 もちろん姉は弟を傀儡として操る気満々であった……。

 元高校生とお守役のベテラン傭兵2人組、そして侍女の4人組が戦場で暴れ回るRPGリプレイ。
 うかつに書類にサインした日本人が中東の戦場のど真ん中に放り出される……というと、新谷かおるの『エリア88』で、自分の世代では基礎教養でしたが、そろそろ一般読者には注釈がいるのかもしれません。

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「宇宙軍士官学校7」 鷹見一幸

2015-06-19 | ミリタリーSF・未来戦記
「世の中ってのは、矛盾を燃料にする不合理という名前の機関で動いているんだ」
 ニートを続けるために身を粉にして働けと、東アジア連邦日本自治政府・行政調査部第2課の村田係長。

 スケジュールが繰り上げられ、恵一たち地球人部隊は休む間もなく実戦部隊へと配属された。粛清者の艦隊がモルダー星系への侵攻を開始したのだ。
 当初は輸送艦隊の護衛任務が与えられていた地球艦隊だったが……。

 何万とという艦船が艦隊を組み、次々に星屑となっていく戦いが始まりました。想定以上の侵攻スピードに、地球でも動員が始まりますが、つまりは「面倒くさい奴」と思われるようになれという話です。
 自分のために。他人のためにも。
 それが地球人類が銀河文明に貢献する1つの形なのです。

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「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」 監督:出渕裕

2015-06-18 | ミリタリーSF・未来戦記
 劇場まで見に行った『星巡る方舟』はちゃんと予約して購入し、何度も見直してはTVシリーズの方まで見返しながら何度も堪能。
 劇場公開時と比較して大幅な描き直し等があったらしいけれど、(申し訳なくも)どこが直ったという感覚はなく、ただ自宅のモニターにかぶりついても作画が酷いというところはないので、そういう意味でクオリティアップしてるんだろうなと思いました。
 主な感想は既に書いたのだけれど、蛇足でコメントするなら「宇宙戦艦ヤマト2199:The Next Generation」では、両親がガミラス人と地球人の科学士官とか、ガトランティス人の保安将校とか出るのかなとは思いました。

【宇宙戦艦ヤマト2199】【星巡る方舟】【出渕裕】【結城信輝】【火炎直撃砲】【宇宙蛍】【シャンブロウ】【ジレルの魔女】【古代アケーリアス文明】【大和ホテル】【戦艦大和】
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「戦闘妖精雪風」 神林長平

2015-04-05 | ミリタリーSF・未来戦記
 ある日、当時高校生だった長男が「ぼく、雪風を読んだことあるかしら?」と言い出したので、「あるよ。らせんの廻り方が逆の話」とだけ教えてやった。すると、「ああ、戦友の肉を食わされたり、戦闘機から放り出されたりする、人間の作り出した機械と機械の作り出した人間が戦う話だね……って、それしか覚えてないけど」。
 それだけ覚えていりゃ十分だと思うよ。
 とりあえず長男はハードSFから古典スペオペ、ファンタジーまで読んで読ませて育てたが、次男は単なるラノベオタクになりつつある。今から何とか矯正できるだろうか?(ヒント:無理)

 超空間通路が南極大陸に突如出現し、未知の異星体「ジャム」が地球への侵攻を開始した。人類は反撃を開始し、「通路」の彼方に存在する惑星フェアリイへと空軍部隊FAFを派遣した。
 FAF特殊戦の深井零に与えられた任務は、ただ偵察。
 戦術戦闘電子偵察機・雪風を駆り、味方を犠牲にしてでも敵の情報を持ち帰るという非情かつ冷徹なものだった……。

 他のどれよりも速く、強力な火力を持ちながら、ただ偵察を続け、味方を見捨てても生還することを唯一の使命とする孤独な戦いの物語。

【戦闘妖精雪風】【神林長平】【ハヤカワ文庫SF】【螺旋】【知性】【人工知能】【ファーストコンタクト】
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