年月に関守なし…… 

古稀を過ぎると年月の流れが速まり、人生の終焉にむかう。

あけおけメール

2016-01-02 | 俳句&和歌

◇◇◇  あけおめコール

 新春といっても特段の事がなくなった。指折り数えて迎えた子供の頃のお正月は「歓喜」と呼ぶに相応しものだった。衣食充ち満ちて物皆輝く新年だった。その強烈な思い出が懐かしい。
 年賀状も年毎に億劫になり始め、今年は遂に両面パソコンで作成してしまった。何とも味気ない体裁であるが、届けれた賀状も手書きなどは「貴重品」の類である。紙の年賀状その物が消滅するのもそう遠い先ではないだろう。
 電気通信事業者協会は『ヒツジから最後の、サルから最初のお願い!』として、元日午前0時からの「あけおめコール・メール」を控えるよう呼びかけた。新年を期してスマホ・ケータイで「あけましておめでとうコール・メール」が集中し配信遅延が発生しているからである。2時間待という状況だとか。
 各家庭に、というか個人に「テレビ電話」が普及してくるのは時間の問題である。そうなれば、恙なく暮らして居ることをメッセージするだけのパソコン作成の年賀状文化は大きく変わらざるをえない。手塚治虫の『鉄腕アトム』に「テレビ電話」が登場してきた時には夢のまた夢のような話だったのだが、最早、現実である。

 

 何気なく賀状に込めた恋心三日三晩てこづりて散る

 旧姓に戻りてひとりさばさばとお一人様の賀状舞い込む

 


   20年まだ息災だ 賀状来る

   年賀状ガレキの匂い消え去らず

   コンビニが華やいでいる初春に

 


※電気通信事業者協会=NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、ワイモバイルなど


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