年月に関守なし…… 

古稀を過ぎると年月の流れが速まり、人生の終焉にむかう。

竹の子

2015-05-10 | 俳句&和歌

◇◇◇   竹の子
 中学の同級生が横浜の郊外で農業を営んでいる。屋敷林に囲まれた広い敷地には農機具のガレージ、作業小屋、物置小屋など数棟が建ち並び農家の威容を誇っている。
 五月に入ると「竹の子狩り」が始まり、元同級生たちも語らって竹の子掘りで一日を楽しむ。「竹の子狩り」同級会のようなもので竹の子の煮物を肴にビールを楽しむ。サワサワと揺れる竹の葉の日陰での一杯は極楽である。
 今年は体調がよくないので欠席したら翌日宅急便で堀たての竹の子が届いた。

 一年も無沙汰重ねる玄関に友の顔のせ竹の子どっと

 竹の子のえぐい香りの皮はぎに戦後も遠くタケノコ生活

 小太りの重き竹の子断ち割れば春の大地の陽炎の香り


  筍は黒土つけて届けられ

  青竹に木漏れ陽一閃藪深し

 

 ※陽炎(かげろう)=太陽光線により空気が炎の様に揺らめく。
 ※筍(たけのこ)=タケノコの古名



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