年月に関守なし…… 

古稀を過ぎると年月の流れが速まり、人生の終焉にむかう。

猪口才!

2007-01-06 | フォトエッセイ&短歌
  
今年の十二干支はイノシシ(亥)で新年早々は大活躍である。豚と間違うようなコロコロとした年賀状のイラストには笑えるが、干支の元祖中国ではブタの事をさすと言うから「豚似」を笑ってはいけない。そう言えば『西遊記』に登場する三蔵法師の家来「猪八戒:チョハッカイ」はブタである。<家猪で豚・野猪が亥>
最近イノシシが住宅地に現れたり農作物を荒らしたりで評判すこぶる悪化している。なにしろ雑食性で野菜・ザリガニ・ミミズと何でも食べてしまう。シャベル状の下顎の切歯で地面を掘り返し、食い尽くし荒らし回るのだからたまらない。被害地は爆撃の跡のような凄まじさだ。金網やトタンの囲いは問題外、電気柵も突破される。ゴルフ場のフェアウェーの芝生がやられているのは悲惨というか壮観としか言いようがない。
運動能力抜群で知恵者であり学習能力にもたけていると言う。ついに神戸市は「イノシシ条例」で対決することになったが、勝敗はこれからである……サテ。
1万3000年前の縄文時代から付き合って来たイノシシ。猪首 (いくび)・猪武者 (いのししむしゃ)・猪突 (ちょとつ)などすっかり人間生活に馴染んでいる。

極め付きは「猪突猛進」である。一気に駆け抜けたいがもうそんな体力もないが、せめて気持ちだけは「猪突猛進」を心がけたい。
<しっかりと規範を守り…凛とした国家を目指し…千万人といえども我往かん>。御猪口 (おちょこ)片手に猪上戸(いのししじょうご)もいい加減にせい。猪口才 (ちょこざい)な奴!ナンテ言ってみたいみたいもんだ。初詣にも行ったし、良いこともあるだろう。