知音札記

現代日本の演劇、映画、音楽など芸能関係を中心にレビューを書き、語る。

FMS歌謡祭~やったもん勝ちの痛快さ、LIfriends,Lead、新里宏太、マキタスポーツ

2014-03-13 14:58:55 | 演劇 映画 音楽
  2014年3月8日、15:00、日本青年館大ホール。既成の腐ったヒットチャート、表彰、音楽祭などを痛快に笑い飛ばした好イベントだった。それらの名ばかり出来レースが如何にインチキか小気味の良い風刺が感じられた。

  イベントはマキタスポーツとLIFriendsのヴォーカル佐藤君の司会で皮肉たっぷりの授賞式形式で進められた。まずは最優秀“5人組”部門である。受賞者はLIFriendsという東京都立羽村高校の同級生たちが結成したバンドで、昨年末のLeadのライブで前座を務めていたのを見たことがある。初々しい! 高校生気分がまだ完全に抜けていない感じだが、披露した3曲の演奏力はなかなかであった。
  最初の「LOVE ME BABY」は音域狭く、転調なしのシンプルなメロディで、次の「サクラ街道」はベースとギターの二人も歌に絡むもの。最後のハードロック調の曲(曲名失念)はラップを交えた語り風であった。盛り上げ役として熱演だったが、彼ら自体はまだ白紙状態であると思う。いずれは個性、スタイルの確立が必要で、それまでにいろいろな音楽そして社会の様々な事物について関心を持ち、学んでほしい。とりあえず、日比谷の野音のライブを楽しみにしている。
  次は最優秀“こうた”部門。受賞者はもちろん、新里宏太18歳。昨年のレコード大賞最優秀新人賞を獲得した期待の逸材ということである(すみません、知りませんでした)。最初の曲(曲名失念)からパワー全開、キレのある高音が特徴的で、声域が非常に広い。確かにすでに個性が感じられ、舞台度胸も良い。次の「Heaven’s Drive」の方が彼の高音がより生かされていて、それは確かになかなかのものだが、やや線が細く、TUBEの前田さんや広瀬香美嬢のような倍音がまだ無い。最後の「Spread Wings」は残念ながら歌詞はほとんど聞き取れず状態だった。この人、高音を売りにしたいようだが、中音域が大変美しく、よく響くのでそれも大事にしてほしい。LIFriendsが絡んだ(2曲目)組み合わせが新鮮だった。四月からの学業(大学)と芸能活動の両立、充実、開花が大いに期待される。
  そして、最優秀“リード”部門は当然、Leadが受賞した。受賞候補者としてRead(Reedのスペル違い)などお笑い的前ふりのあと、彼らのパフォーマンスが展開された。①Night Deluxe、②Versusの後、③Upturnではラップの部分がやや聞き取りにくかったものの、声の迫力は十分で、④サクラでは三人の声がくっきりと浮かび上がった。最後のVirgin Blueは三人ヴァージョンでも、リズム感、躍動感は最高で、一人ひとりの声もよく出ていて華やかだった。その生き生きしたパフォーマンスは、音楽に対する彼らの真摯な姿勢を十分に表現していた。
  最後の最優秀“おじさん”部門は司会者のマキタスポーツが受賞した。最初はお笑い風に茶化していたが、尾崎豊、森山直太朗などを歌っても声に無理がない。カラオケの音量もちょうど良い。ラストの2曲(「お母さん」「10年目のプロポーズ」)はまじめに、楽曲構造の解説を交えながら歌ったのが面白かった。J-Popの世界もようやく創作パターンの革命が起きているということを改めて認識した。
  フィナーレの全員による「歌うまい歌」が面白かった。「歌うまーーい」という1フレーズをそれぞれの個性的な声でつないで行ったもので、声に横の広がりが欲しい新里君、ダンスは敬多、ラップは伸也、歌は輝というリードの総合性もさることながら、声のコントロール、色彩はマキタスポーツに一日の長がある。いずれにせよ、皆甲乙つけがたい実力者であることは間違いない。
  FMS歌謡祭、ふざけ・まじめ・ソングフェスタということだが、これは是非恒常化してほしい。やったもん勝ちである。冒頭でも言ったように、一部に操られている既存の大賞、音楽祭などには視聴者は飽き飽きしている。実力のないクズアイドルや同じ顔ぶれのロートルを押し付けられるのはもう我慢がならない。新鮮味、発展性ゼロである。かつて落語の立川流が出現した時のことを思い出し、既成の腐った勢力に挑戦した行為の意味がよくわかった。J-Popの世界でも彼らのような実力者が認知度を高めることを切望する。ちなみに、それはもう幻想でも何でもない。W-inds、Lead、EMALF、DISH、超特急らの活躍で現実になりつつある。実力無しなのに業界で胡坐をかいているインチキクズアイドルと腐ったベテラン気取りは駆逐されて当然なのである。

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