例えば、下の写真。外に張り出した出窓、バルコニー、彫刻、壁画・・・・・・・・・・・・・。どこかの博物館かと思われるかも知れませんが・・・・・
実は、これ、私の住んでいるアパートの隣の「普通の」家なんです。因みに、お向いのお宅はこれ。
これらの家が作られた14世紀頃は、おそらく貴族の館だったのでしょう。でも、700年ほどが経ち、今は普通の人たちが普通に住んでいます。もちろん水回り、内装は改造されていますが、外装は基本的に当時のまま。
もっとも写真では、豪華に見えますが、よく見ると壁はあちらこちら崩れ落ち、ペンキは何度か塗り直されて、それでも剥げ落ちた箇所が多く、鉄格子は錆だらけというのが実情です。初めての人にはオバケ屋敷に見えるかも知れません。
荒れ果てた感じですが、掃除が行き届いているので不潔感はありません。何百年も昔の遺産を大事に慎ましく使っている。「中世と現代」、「絢爛と質素」が交錯する空間、これが、ブラショフの素顔、醍醐味です。