商品には材料、生産、流通、消費の段階があり、そのそれぞれが時空間の中で展開し、それぞれの合理性がビジネスの成否につながる。せっかく貴重な青春の4年間を費やして学んだのであるから、地理学徒はそれをもっと自覚してよい。
普通に学部を卒業し、専門とは関係ない民間企業(事務系)に行くとしたら、地理学は特殊性に満ちていて、フィールドワークなどにお金も時間(就活や就職試験の時期に)もかかる。しかも、学科は「就活なら自由にやって」というスタンス。国文学とかやってきた人材には負けないにせよ、法学部、経済学部でいわゆる文系就職(特に公務員)向けの勉強をしてきた連中にくらべれば、費用対効果はよくないのかもしれない。
小生が35年前、大学院進学(結局工学系を選んだが)にこだわった背景にはこれもある。その結果、小生はいわゆる「地理を学んで、かつ地理業界に生業を得た」という分類に入ることとなった。