頼子百万里走単騎 "Riding Alone for Millions of Miles"

環境学者・地理学者 Jimmy Laai Jeun Ming(本名:一ノ瀬俊明)のエッセイ

高校(校歴)が関係ない世の中

2021-10-11 01:23:19 | 日記
移住者支援、地域活性化に取り組む若手との対話において、子連れ移住者子弟の中等教育以降のモデルプラン(小生が懸念している課題の1つ)に話が及んだ時、「高校(校歴)が関係ない世の中」というコンセプトが提示された。人によっては理解の範疇を越え、実際に士業を中心として、22~3歳の段階でしかる学歴を得ておかないと就業できない生業は少なくない。小生的には、そのルートがちゃんと担保されるような教育を考えてあげて欲しいのだが、ここで思い当たるのが、ドイツなどヨーロッパ(大学進学率は高くない)でよくみられる早期選別型教育である。10歳時点での第一次選別は過酷とも感じられるが、技能(手に職がある)を生業とする人々がマイスターとして尊敬され、社会的に高い処遇を受けることができる、という社会はすばらしいと思える(現実には日本の「底辺職業高校」と共通の問題も指摘されている)。
小生の出身中学から町内の高校(偏差値では40前後なので、進学率からすると、ほぼ高卒で地元企業へ就職)へ普通に進学するような子供をイメージした場合、就職先の企業の待遇にもよるが、そんな彼らが地域振興(あるいは持続可能な地域)へどう貢献できるのか、考察を深めていきたいところ。現在学部2年の甥っ子などは、町内企業に勤務する自分自身が想像できない、という将来ビジョンを口にしていたり。移住後の生業で増えている物販、飲食系のスモールビジネスでも、成功・成長の芽を感じさせる事例は少なくないが、すべてがうまく生き残れるとも限らない。このくらいの収入があって家族で食べていければ、という人生を最初から目指そうという子供はそう多くないと思うが。
若いみなさんにもぜひ考えてもらいたい。
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