行き先不明人の時刻表2

何も考えずに、でも何かを求めて、鉄道の旅を続けています。今夜もmoonligh-expressが発車の時間を迎えます。

米坂線、大雨被害・運休から1か月が経過して

2022年09月16日 | 鉄道


去る8月4日の大雨により、甚大な被害を受けた新潟北部・山形置賜地方。米坂線研究会(会員は私1名のみ)を主宰する立場としては、災害復旧の邪魔をしたり物見遊山で現地に入ることは不謹慎と考えていたが、1か月を経てどうしても被災状況を確認せずにはいられなかった。
米坂線は山形県の米沢と新潟県の坂町を結ぶ超ローカル路線。先日も、JR各社が輸送密度が低い路線として地元との協議を行うべきとした路線に組み込まれていることからも、今回の豪雨で甚大な被害を受けたことで果たして復旧できるのかとの不安の声も上がっている。
風光明媚な路線は乗り鉄・撮り鉄だけでなく多くの人を引き寄せ、地元にとっては大事な公共交通。自分としても地元の近くを走るということから親しんできた米坂線だから、何とか一日も早い復旧を祈り今回のレポートとなる。(写真上:列車が走らなくなり、線路には雑草が生い茂って線路が見えないところも…小国駅付近と伊佐領・羽前松岡間)



米坂線と並行して走る国道113号。この道路の被害も大きく、私の場合坂町から今泉の区間をこの国道で往復することになるのだが、片側交互通行等災害復旧のための工事区間が実に多い。
国道7号から113号に入るとすぐに片側交互通行。米坂線は見る影もなく、トンネル(アースシェッド、スノーシェッド?)や線路は崩れた土砂や流れ出した土砂で埋まり、ところにより線路がめちゃくちゃな状態で道路側に突き出しているところもある。
米坂線の終点・坂町と越後大島間は、山が迫った狭さく区間。荒川、国道113号、米坂線が狭い谷部分に並んで走る。ここに上流部のの関川村で記録した24時間500ミリ以上の雨が集中し、土砂を押し流したのであろう。(写真上:越後大島・坂町間の復旧作業現場)



また、最上川水系白川の支流・小白川では、白川に合流する地点で大きく蛇行している。ここにも土砂が押し寄せて、県道の大巻橋とともに「小白川橋梁」も崩落(写真上)。大巻橋ではクルマが流され男性一名が亡くなっている。
落橋した鉄橋も全く手つかず状態で、プレートガーダー桁が橋台から落ちているのが何とも痛々しい。河川の復旧や道路橋の仮設工事など、どうしてもこちらの方が優先されるのは仕方ないが、早く何とかしてほしいという気持ちになる。
当然ながら米坂線は今泉と坂町間で運休中。この区間ではバスでの代行輸送を行っているという状況。バスも国道沿いに「のりば」を設置していることから、駅前まで行くところは少なく、どの駅も閑散としている状況だ。



そんな中で、国道を走っていると、キハ110系の気動車二連が羽前沼沢駅に停車しているのが見えた。沼沢駅に行ってみると車両のドアには「立入禁止」の表示とロープが張られてある。「快速」の表示があったので「快速べにばな」であろう。(写真上)
山形の置賜地方では8月3日から大雨の被害が報じられていたため、上りか下りかは分からないが、結局、坂町と越後大島間も土砂流入などによって不通となったため、沼沢駅にで運転打ち切り、そのまま停留されているものであろう。
乗客は不安だったろう。国道も不通という中で、どうやって救援活動が行われたかの報道はない。沿線住民や当時の乗客が心配やショックを抱える中にあって、復旧活動を早期に開始し、多くの方々の不安を払しょくを望みたいところだ。(写真下:閑散とした小国駅では代行バスの時刻表示がされ、バス待つ人が数人いるだけ。)

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