両国にある江戸東京博物館、「明治のこころ」展へ。
近代建築&古いモノ好き仲間のKさん、Yさんと。
130年前のニッポン、ここにあり。
というような、当時の暮らしを偲ばせる品々、写真、イラストなどなど
見どころ満載の展覧会でした。
このモースというお方(大森貝塚を発見した学者さん)の、
異邦人ゆえの物珍しさからの蒐集のお蔭で
こんなもんまで!!いう展示品の数々に驚くばかり。
130年前のお茶、海苔、イナゴの乾物、鰹節、お菓子!(貝の研究者だけに貝殻形!)
今開けて食べてみたいようなかわいい砂糖菓子もあったなあ。
お歯黒の道具、歯磨き道具、化粧道具、おもちゃに食器、火打ち石などなど、
ありとあらゆる庶民の生活道具の数々。
当たり前すぎる生活道具だったこれらの物を、当の日本人が
後世までとっておこうという発想はそりゃあなかったでしょうから
今こうして実物を観れるのは、モースさんがあらゆるものをコレクションして
アメリカへ持ち帰ってくださったおかげです。
この度の「The Edward Morse Collection」は、
ピーボディー・エセックス美術館とボストン美術館、両館所蔵のものだそうです。
何しろいろいろ驚かされる展覧会ではあったけれど
ラストに飾られていた「生き人形」・・・・等身大のニンゲン。これはリアル過ぎて怖いほど。
この「生き人形」、普段着の庶民七体と武士一体を自ら注文して
アメリカへ持ち帰ったというモース氏。。。
壁の解説ボードに
「モースは、日本人の標本として持ち帰りたかったのだろう」と書かれており、
う~~~ん。いっそ本物を持ち帰りたいほどの「ニッポン・コレクター」だったのね・・・。
と、コレクターの真髄を見てしまった想いがした。
しかし、この生き人形。蝋人形より生きてる感アリ。
子どもの頃、大阪の「ひらかたパーク」で観た「菊人形」を思い出しちゃったよ。
きっと、流れを汲む伝統人形なのかもしれないね。
モースのコトバのなかに、
「日本ほど子どもがたいせつにされている国はない」というものがあった。
どの写真の中でも、子どもたちはしあわせそうに屈託なく子どもらしく笑っている。
多くを望まない暮らし・・・質素でも、ありのままの幸せをたいせつにする暮らしが
その満面の笑顔の中にしっかりと根を下ろしていることが窺われ、ある種の羨望さえ感じてしまった・・・。
今の日本は??
我々現代人は、いつの頃からか、たいせつな、こころの真ん中にあるべきものを
すぽんと抜け落としたことにも気づかずに、ここまで来てしまったような・・・。
「明治のこころ」展。このタイトルは絶妙ですね。
130年前の「日本人のこころ」を、手にとれるほど目の前で見せていただきました。
先人に学ぶところ多し!! です。
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