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たいせつなもの。すきなこと。

古い建物の魅力

2010-01-05 | 古い建物 のこと

古いビルの写真を撮っていた。
新宿のどこかの昭和初期のビルディングだった。
薄暮の町によく似合うそのビルを
わたしは一心に撮っている。という今年の初夢!!

暮れに訪れて、しっかりこころに焼き付けられた、
銀座の奥野ビルの強烈な印象のせいかもしれないなあ。

古い建物は、奥深い魅力を持つ。
昭和初期ころのビルは特に魅力的。
街を歩いていて、趣のある古い建物に出会うと、
個人宅でも細部を見せてもらいたくなっちゃう。
ぴょんぴょん背伸びして見るだけだけれど!(不審者?)

銀座の西五番街にあった古いビル。
ビルの名前は覚えていないけれど、
かつてはアパートメントだったビルに
お店が数店舗入っていたようだった。
ここにあった小さなBARに
昔のコイビトとよく行ったものだ。
入口をはいると、当時のままの郵便受けも風情があって、
冷たい石の手すりが光る重厚感のある階段を上っていくと
タイムスリップしてかつてのここの住人になった気分。
ここの持つ空気がとてもすきだったな。

数年前、通りがかったらそのビルは取り壊されてもうなくなっていた。

いつまでも存在するものなんて、夢でしかないのかもしれないけれど、
時代独特の空気を持つ建物が消えていくのは本当に忍びない。
昭和初期といえば、築70余年ほど。
ヨーロッパの建物に比べたらコドモみたいなものなのになあ。
建築方法や地盤条件とかにも大きな違いがあるのだろうけれど、
古くて良い建物を、もっと国をあげてたいせつにしてほしいものだ。

過日、火災で焼け落ちてしまった、
「斜陽」の舞台となった「雄山荘」。
保存の声が上がっていたのに届かず、
放置されて荒廃し、このようなことに。。。
国がもっとこういう文化的な部分に力を注いで
保護してくれていたら…と残念でならない。
無くしてからでは取り返しがつかないのに。

古い趣のあるビルや邸宅を
今のうちにこの目で見ておきたい。
初夢の暗示通りに、カメラを向ける自分を
そこへ連れてゆこう。

古いものが、わたしの中に何かを伝えてくれるはず


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