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たいせつなもの。すきなこと。

ねんどのお仕事

2009-09-10 | essay
かつて情熱を注いでいたもの。
ねんどオブジェの制作。

「一生かけてやりたい仕事が見つかりました!」
と堂々宣言して、出版社を辞めたあと、
フリーの立体イラスト制作を生業としていた。
(時折派遣バイトもしつつ!)

今となっては、昔ばなし~。
子どもが生まれてからは、赤ん坊に夢中。
どんな作品よりも、大傑作創っちゃった!という
錯覚に陥り、ねんどはそっちのけで、
育児を楽しんでいるうちに、子どもも三人に。
早くも十年以上経っちゃった。
つくづく、わたしって不器用なんだなあ。
あっちもこっちも、ってことが同時にできない性質。

いわさきちひろの手記を読んでいたら、
「目の前の赤ちゃんを描かずにはいられなかった。」
と記されているくだりがあった。
実際、自分の息子さんをモデルに
たくさんの素晴らしい作品を残している。
本物の芸術家って、こうなんだろうなあ。。。
子どもへの気持ちとは別の、消えない情熱…。

次男が生まれたあとに、少しだけローカルテレビの
オブジェの仕事をしたのだけれど、
自分って人間は、心身共に制作に埋没しないと
納得のいくものが作れない、と気づいてしまった。
でも、それもわたし。って客観的に眺める余裕は
もてるようになったかな。

またさらに月日は経ち、
このまえ、昔の作品を娘が初めて見て、
「これホントにお母ちゃんが作った?すごいよ!なんでもう作らないの?」
と言われてしまった。
時を経て、我が子に言われるとは!
人生って面白いものだ。

ジョン・レノンが、育児に専念していた時に、
小さかった息子のショーンに
「パパはビートルズだったの!?」と驚かれたことで、
発奮してまた新たに活動を再開した、というエピソードを
思い出しちゃったよ。
ジョンと一緒にするつもりは毛頭ないけれど!

時に、子どもって、真理を衝く言葉を口にする。
「九つまでは神の子」ってホントかも。
ここらでもう一度、発奮してみようか!?
また一から営業…できるかな~


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