時間のしずく time drops 

たいせつなもの。すきなこと。

手紙

2014-01-10 | essay



近年、すっかりメールが多くなってしまったけれど
時に直筆の手紙をいただくと、なんだかすごく嬉しい。

そのひとの ひととなりがちゃんと沁み込んだ文字と文章。

いただいた手紙は、昔から(子どもの頃から!!)捨てられないまま
数々の引越しを乗り越え、現在は屋根裏に眠っている。

長男が小学生の頃、「切手集め」にハマった時には
屋根裏のわたしの手紙群は、彼の格好の猟場となったものだ。

読み返そうと思ってとってあるわけではないのだけれど
いつだったか屋根裏の整理をしている時に
ちょっと紐解いてみたら・・・
これはこれは。
昔の手紙はタイムマシーンだ。
音楽と同じ。その頃のその空気と匂いまで瞬時にここへ運んでくる。

わたしが一人暮らしをしていたころに、
大阪に居た母が、よくいろんな食材と一緒に手紙を送ってくれた。
筆まめなひとだったので、束になるほどあるその手紙の数々。。。

今はもういない母の懐かしい文字と、慈愛深い手紙は
未だ、なみだをこぼさずに読むことはできない。
母を亡くした後、一度だけ全部読み返して号泣してしまって以来
封印したままたいせつにしまってある。

親の、子を想う気持ち。。。
健やかであるよう願う気持ち。。。

母のこころが手にとれるように今はよくわかる。

大事に大事にしてもらったこと。
気を揉みつつわたしたち三人を育て上げてくれたこと。
いろんな場面できっとハラハラさせてしまっていたことでしょうね。

今更だけれど、感謝してもしたりないくらいだよね。


いつか子どもたちが巣立っていったら
きっとわたしも母のしてくれたように子どもたちに手紙を書くだろう。
あれもこれもと野菜や、好きなお菓子を箱に詰めながら。

そんな日が来るまで、とりあえず、自分の健康も維持しなくちゃね~。
そして、彼らが後ろを振り返らず巣立って行けるように
これからはいよいよ巣立ちの準備期間だなあ。
自分こそ、ちゃんと子離れしなくちゃね。



 


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