昨年の衆院選を圧勝した民主党のマニフェストで、子ども手当と並ぶ看板政策だった高速道路の無料化。国土交通省は今月2日、平成22年度に社会実験として6月をめどに実施する37路線50区間を発表した。しかし、公表されたリストを見て、落胆や期待外れと感じた読者も少なくなかったのではないだろうか。
マニフェストでは24年度の完全実施をうたい、そのために1兆3千億円の予算を確保するとしていた。ところが、22年度の予算枠は、国交省の概算要求(6千億円)を大幅に下回る1千億円。実施対象は地方の交通量の少ない区間が中心で、東名・名神や首都高速、阪神高速のほか、広島や福岡などの都市圏にかかる主要幹線も対象から外れた。
その結果、22年度の無料化区間計1626キロは、高速道路全体(首都高速、阪神高速を除く)の約18%にすぎない。
政権交代後、高速道路の無料化をめぐっては、渋滞の悪化やフェリーなど民業への圧迫、環境への影響などマイナス面も指摘された。前原誠司国交相は2日、23年度以降に対象区間を拡大する考えを示したが、限定的なスタートは、こうしたマイナス面への考慮も働いたのかもしれない。
実施が決まった路線も大半は100キロ未満で、大分道の日出ジャンクション-速見間(3キロ)や、北海道・日高道の沼ノ端西-苫小牧東間(4キロ)など、極端に短い区間も含まれている。ほとんどが1時間以内で走り抜けてしまい、中には数分程度の区間もある。無料化区間は互いに接続されておらず、いわば「細切れ」の状態で、極めて移動効率が悪い。
また、無料化スタート後は、ETC搭載車を対象に現在実施されている土日祝日千円乗り放題の割引制度は終了するという。不況が続き、ユーザーの厳しい懐具合が続く中、民主党が掲げた「原則無料化」とはほど遠いスタートとなる。
どうして、こんな期待外れの結果が生じたのか。馬淵澄夫・国交副大臣は「財政の制約がある」と苦しい台所事情を打ち明けたが、マニフェスト違反のような結果に終われば、国民の不満は強まるに違いない。
今回の「風」のテーマは「高速道路無料化」。皆さんは進展に期待しますか、それとも反対ですか。実施による効果や影響も含め、幅広いご意見をお待ちしています。(土)
・ 官邸主導人事、検察や宮内庁は除外…改正案(読売新聞)
・ 昭和基地離れ、帰国の途に=51次夏隊と50次越冬隊(時事通信)
・ 首相動静(2月11日)(時事通信)
・ 「当面は民主党政権」 小沢氏が講演(産経新聞)
・ 「布川事件」弁護団、水戸地検に謝罪申し入れ(読売新聞)
マニフェストでは24年度の完全実施をうたい、そのために1兆3千億円の予算を確保するとしていた。ところが、22年度の予算枠は、国交省の概算要求(6千億円)を大幅に下回る1千億円。実施対象は地方の交通量の少ない区間が中心で、東名・名神や首都高速、阪神高速のほか、広島や福岡などの都市圏にかかる主要幹線も対象から外れた。
その結果、22年度の無料化区間計1626キロは、高速道路全体(首都高速、阪神高速を除く)の約18%にすぎない。
政権交代後、高速道路の無料化をめぐっては、渋滞の悪化やフェリーなど民業への圧迫、環境への影響などマイナス面も指摘された。前原誠司国交相は2日、23年度以降に対象区間を拡大する考えを示したが、限定的なスタートは、こうしたマイナス面への考慮も働いたのかもしれない。
実施が決まった路線も大半は100キロ未満で、大分道の日出ジャンクション-速見間(3キロ)や、北海道・日高道の沼ノ端西-苫小牧東間(4キロ)など、極端に短い区間も含まれている。ほとんどが1時間以内で走り抜けてしまい、中には数分程度の区間もある。無料化区間は互いに接続されておらず、いわば「細切れ」の状態で、極めて移動効率が悪い。
また、無料化スタート後は、ETC搭載車を対象に現在実施されている土日祝日千円乗り放題の割引制度は終了するという。不況が続き、ユーザーの厳しい懐具合が続く中、民主党が掲げた「原則無料化」とはほど遠いスタートとなる。
どうして、こんな期待外れの結果が生じたのか。馬淵澄夫・国交副大臣は「財政の制約がある」と苦しい台所事情を打ち明けたが、マニフェスト違反のような結果に終われば、国民の不満は強まるに違いない。
今回の「風」のテーマは「高速道路無料化」。皆さんは進展に期待しますか、それとも反対ですか。実施による効果や影響も含め、幅広いご意見をお待ちしています。(土)
・ 官邸主導人事、検察や宮内庁は除外…改正案(読売新聞)
・ 昭和基地離れ、帰国の途に=51次夏隊と50次越冬隊(時事通信)
・ 首相動静(2月11日)(時事通信)
・ 「当面は民主党政権」 小沢氏が講演(産経新聞)
・ 「布川事件」弁護団、水戸地検に謝罪申し入れ(読売新聞)
「日記」カテゴリの最新記事
2次元児童ポルノ 石原知事「僕の目で見届ける」(産経新聞)
<B型肝炎訴訟>原告団が和解勧告受け入れ確認(毎日新聞)
菅氏「鳩山政権は胸突き八丁」 支持率続落に危機感?(産経新聞)
民主、参院選2人目は「若さ」と「女性」 2匹目のドジョウは?(産経新聞)
調味料 石垣島ラー油や卵専用しょうゆ人気 「内食」影響(毎日新聞)
自民、小林議員の参考人招致を要求 北教組事件、衆院予算委で(産経新聞)
<もんじゅ>下請け2社献金 敦賀市長に5年で222万円(毎日新聞)
「今回は50年前より小さいが…」 避難住民に甦る記憶(産経新聞)
首相官邸に対策室設置…チリ地震津波で(読売新聞)
春一番 関東、西日本などで観測 全国で5月並みの陽気(毎日新聞)