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SiriusとAldebaranとPolaris

私と小鳥と鈴と

2015-07-08 20:46:49 | 日記

私と小鳥と鈴と

              金子みすゞ

 

私が両手をひろげても、

お空はちっとも飛べないが、

飛べる小鳥は私のように、

地面を早くは走れない。

 

私がからだをゆすっても、

きれいな音は出ないけど、

あの鳴る鈴は私のように、

たくさんな唄は知らないよ。

 

鈴と、小鳥と、それから私、

みんなちがって、みんないい。

 

最後の「みんなちがって、みんないい」のところ

鈴と小鳥と私。

できること、できないこと、

ならべておいて、

最後にちがっていいんだよって、それが自然なんだよって、

なにか、心のどこかにポッと灯りを灯してくれる。

読むたびに、そんな想いがしてならない。

 

悲しいけれどそうじゃないよ、

うれしいけれどそうじゃないよ、

でも、それでいいんだよ。

 

短い詞の行間に作者の暖かい思いがにじみ出てくる。

 


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