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『テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない』の著者 桜井春彦の最近のブログ記事に関連して

2015年03月03日 | 帝国・帝国主義・軍産官報複合

『テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない』の著者 桜井春彦の最近のブログ記事のことに関連して

再び動き出した南米ベネズエラのクーデター未遂事件のこと その2-1

2014年は工作じみた国際的な事件が頻出、あれよあれよという間に、かつての冷戦以上の世界が露わになりつつある。

2月22日  ウクライナ・クーデター 右翼セクター・大統領府になだれ込み、大統領脱出、右派クーデター成立

3月         クリミア半島 ロシア帰属の住民投票可決

3月      マレーシア航空便 行方不明

5月 オデッサ虐殺事件 クーデターに反対する集会を赤リボンを付けた(右派?)集団が襲撃。オデッサ労働者会館に追い込まれた労働者・市民が銃撃その他による虐殺。死者40数人の公式報道あるのだが、死者は100人以上の情報もあり錯綜。真相究明は未だに不明。youtube・独立メディアに多くの動画・映像投稿。建物に向かい銃で発砲する民間人、労働者会館屋上で、赤リボンを付けた人物集団が多数工作活動している映像も多数投稿。また、集会場所とは別の場所に、黒装束集団が待機、一斉になだれ込み、広場の人々を襲撃するシーンもある。火焔瓶を広場で製造・渡して、右派クーデターに反対していた集団を建物内に追い込み、火焔瓶を建物内に投げ込むシーンの記録映像もある。

5月オデッサの労働者会館での虐殺事件は、自然発生的に展開したというよりも、黒装束の集団の待機、赤リボンの識別マークを付けた労働者会館屋上で動く人物の存在。拳銃で建物に発砲する人物、広場で建物に投げ込む火焔瓶の製造をするグループなどの状況、分担からみて用意周到に計画準備していたものと判断せざるを得ない。暴力による政権乗っ取りを批判する市民グループの殲滅。市民へ政治麻痺・沈黙を強いる暴力

この5月初旬のオデッサ虐殺事件、欧米大手メディアもちろん日本の大手メディアは、全くと言っていいくらい報道しなかった。黙殺。大統領を排除した暫定政府が起こした政府がいかなる性格を持っていたかを如実に語る事件であった。極右派による、政治反対派殲滅のファシズムの典型があそこにあった。

フランスで、例の新聞社襲撃事件があった時、まるで、前もって予定していたかのように、「私はシャルリ」というプラカードが駆けめぐり、世界にあふれた。

オデッサ虐殺事件では、もっと虐殺者も多く、多くのスマートフォンで記録された映像や動画があり、虐殺直後のオデッサ労働組合会館建物内部映像も、虐殺に関係したかもしれない右派とみられる投稿動画もyoutubeにあったのだが。建物に向かって銃を発射した人物名が特定できるほど顔の大写しの入った動画もあった。しかしながら事件の真相は闇に葬られたままである。ウクライナのポロチェンコ政権は、捜査を完了していないままである。世界のどこで、パリ新聞社銃撃事件のように、オデッサ虐殺事件に対する真相究明の100万人規模のデモがあっただろうか?

ところで、「わたしは、シャルリ」ということばには、真相徹底究明ということばが、どこにもないことに気がつくべきと考えている。事件追及の真実を求める動きを忘却させ、金太郎飴のように市民の感情をステロタイプ化する事。これもプロパガンダがからんでいるとみるべきであろう。死人に口なしの、いつもの工作の疑いを持って事件の追及を怠らないこと。フランス新聞社襲撃事件も一件落着にしてはならない。と思う。

『現代思想』2015年3月の臨時増刊号が2月末に発刊された。事件直後なので、事件の真相に迫る資料を駆使できるほど調査の蓄積があるわけではないが、「私はシャルリ・エブドではない」 「私はチャーリー・チャップリンだ」 が目に止まった。復讐・報復・殲滅・いつかまた来た戦争と全体主義の道に戻ってはならないはずだ。

 

▲ 『現代思想』 2015年3月臨時増刊号 青土社 本体1300+税(104円)

欧米・日本のメディアは、オデッサ虐殺事件で見事に沈黙を決め込んだ。

西欧の民主主義が、オデッサ虐殺事件について何も言わないのは、あの時点までに、世界に発信網を有するニュース配信内容というものは、極めて作為的に構成されたもので、内部検閲と自主規制が完成していたことを告げていた。

ニュースとは、ある寡頭勢力が、伝えたいものを伝え、伝えたくないものを伝えないプロパガンダのこと。

1930年代のヒトラー政権誕生するまでに何度も繰り返された市民・批判勢力に対するテロルのエスカレーション。1930ー1934年のドイツでの出来事をまざまざと思いだす。

ここにあるのは「文字通りのテロル」であり、いつの時代でもやってきた「恐怖政治」による、市民の表現と表現意欲の圧殺である。この恐怖の情報が、一瞬の間にウクライナの隅々まで伝えられ、ウクライナを恐怖の金縛りにおとしいれ、また、ウクライナ東部の独立の動きを一気に加速させたのではないだろうか。

5月より ロシア系・親ロシア派系住民のウクライナ東部独立の動き。ウクライナと東部独立派の間で内戦に入る

5月 ウクライナ大統領選挙ポロシェンコ ウクライナ大統領選に当選 

7月15日  次世代の国家群5ヵ国 世界銀行・IMFに代わる 投資・融資銀行設立  中国・ロシア ・ベネズエラ・ブラジル・南アフリカ調印

7月17日  ウクライナ東部紛争地域にマレーシア航空機墜落 

ただちに、欧米・各メディア、親ロシア派が、ロシア製地対空ミサイルを用い撃墜したとして非難攻撃開始

マレーシア航空機墜落原因調査は航空会社のある当該国マレーシア・そしてロシア抜きで、調査が進められることに。

ウクライナの管制官の証言・記録も全く公表されず闇の中へ。フライト・レコーダー、ボイスレコーダーも回収された。暫定でもすぐに音声記録・分析経過報告が公表されるべきだが、中間報告でもレコーダーに関する発表なし。今後発表されるものは、時間をかけて作られたねつ造の記録になるおそれも大。

2015年

1月 フランス、雑誌社襲撃、スーパーマーケット立て籠もり、犯人グループとされた人物全員射殺。最近の大型テロ事件は、犯人が射殺・あるいは自爆行為により、裁判もなく決着するので、残るのは捜査当局が発表する資料を鵜呑みするのみ。攻撃した人物と、特殊部隊が射殺した人物は本当に同一人なのか、まったくブラックボックス。

1月ー2月 ISに拉致された日本人、救出できず。追悼の間もなく、安倍内閣、安保法制見直し・海外派兵可能な法整備宣言

2月 ウクライナ東部内戦膠着、ウクライナ・ウクライナ東部独立派の間で停戦。

 

前書きが長くなったが、上記の、工作めいた事件の間

南米でも、石油価格下落の動きに並行して、政治工作・政府転覆の動きが着々と進行していたようである。

いつも、あるいは時々参照させてもらっている下記のホームページ・ブログからもたらされた情報をメモしてみる。

 

「桜井春彦ジャーナル」 ▼

http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/

 「マスコミに載らない海外記事」 

        http://eigokiji.cocolog-nifty.com/

 「現代ラテンアメリカ情勢」 伊高浩昭(いだか ひろあき)=ジャーナリストのブログ▼

                    http://vagpress-salvador.blogspot.jp/2015/02/blog-post_14.html

 

などの記事を参照すると

ベネズエラのマドゥロ大統領政権転覆 クーデター計画は

 

① クーデター作戦名暗号名  ジェリコ計画

② 計画作成日 2015年 2月6日

③ 指揮  アメリカのNSC(国家安全保障会議)のリカルド・ズニーガ

④ リカルド・ズニーガとはCIAハバナ支局長 反カストロ派をキューバ国内で雇う工作に従事

⑤ クーデター成功後の大統領就任予定の人物  マリア・コリナ・マチャド元議員

 以上は「桜井春彦ジャーナル」 2015年2月25日記事から

 

また以下は「マスコミに載らない海外記事」 2015年2月19日付けの記事から

元記事は アンドレ・ヴルチェク 2015年2月16日 Counter Punch の記事

これの翻訳から

⑥ 「 ニコラス・マドゥロ大統領は、2月12日(木曜日)、政府は、アメリカ政府の支援を得てベネズエラの右翼野党が画策していたクーデターの企みを阻止したと発表。」

⑦ 「2月11日には野党指導者が「ベネズエラの石油の民営化、経済の規制緩和と、国際通貨基金を含む“国際的金融機関”との協力などを含む“移行計画”を発表」

⑧ 「ベネズエラ軍は 断固、マドゥロ大統領政権側に立った。UNASURを含む中南米の大半は、団結と、支援を表明。」

記事の著者アンドレ・ヴルチェクは、このベネズエラでのクーデター未遂事件の、世界の沈黙について、怒りを込めて次のように言っている。

「 私がノーム・チョムスキーとの最新共著で書いた通り、連中(帝国)は第二次世界大戦の終結以来、既に約6000万人以上、虐殺しているのだ。

アフリカ、中東、アジアで、そしてつい最近まで、中南米で、帝国は、あらゆるまともな政権を打倒した。帝国は、平和的で、非宗教的なイスラム政権を打倒し、暴漢や過激派で置き換えた。我々の多くは、それを知っている。これは秘密ではない! ところが、同じ強盗行為が何度も繰り返されているのに、皆座視したまま、沈黙している!少なくとも、どこか欧米の首都や大都市で大規模な抗議行動が行われただろうか? 一体どこで、数百万人の群衆が“私はチャベスだ”と叫んだだろう?ヨーロッパやアメリカ合州国のまぬけな国民は、記憶消失と洗脳の完全な最終的、末期状態に陥ったのだろうか? 彼らは自国政府や大企業が世界中でしていることを気にしないのだろうか?」

また、今回のベネズエラクーデター未遂事件に関する記事を掲載しているのはキューバ研究室がある。

キューバ研究室はここ▼ 

 http://estudio-cuba.cocolog-nifty.com/blog/ が、有益なラテンアメリカ情報を掲載してくれている。

ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領が国内および国際社会に向けて発表した2月13日の声明を日本語に翻訳してくれている。PDFになっている。ここ▼

http://estudio-cuba.cocolog-nifty.com/blog/files/152.pdf

 

また、「現代ラテンアメリカ情勢」 伊高浩昭(いだか ひろあき)=ジャーナリストのブログでは

2月14日には以下の記事がある。

⑨空軍将校らによるクーデターの陰謀を ベネスエラ国会のディオスダード・カベージョ議長は2月12日夜、国営テレビ放送を通じて、「空軍将校らによるクーデターの陰謀」を明らかにした。

元空軍司令官(退役空将)、現役空将2人、同大佐ら士官10人の計13人が関与した。うち3人は逮捕され、2人は逃亡中。他の8人がどうなっているのかは明らかにされていない。逮捕者の情報はかなり混乱している。
 議長は、右翼野党「まず正義を」(PJ)の国会議員フリオ・ボルヘス、カラカス首都圏市長アントニオ・レデスマのほか、実業家らも関与している、と述べた。

 首謀者らは、刑務所にいる極右指導者レオポルド・ロペスを暗殺し、国中を騒然とさせて政府を倒し、レデスマが野党勢力の指導者として登場する、という筋書きを描いていた。そう議長は明らかにした。

 彼らは、政庁、国家選挙理事会(CNE)、最高裁、検察庁、国防・外務・内務・司法・教育各省、国軍情報部(DIM)、テレスール放送局、首都中心街のリベルタドール区役所などを空爆するなどして制圧する計画を立てていた。

 議長によると、パソコン、武器類、戦闘服などが押収されており、パソコンにはクーデター計画の陰謀の細部が記載されている。議長は、米国の関与を示唆した。

 国軍はこの日、マドゥーロ大統領と憲法に忠誠を誓う、と表明した。一方、PJ党は、ボルヘス議員の関与を否定した。

 ボリビアのエボ・モラレス大統領は、マドゥーロ大統領と政府への連帯を表明した。」

また、2月17日のブログには

 
マドゥーロ大統領の言葉として、「ゴルペ(クーデター)決行者が読むはずだった文書は米大使館参事官が起草したと見られるとし、その文書を携行していた人物の逮捕は間近だ、と述べた。」
 
さらに2月18日のブログ
 
「ベネスエラのパナマ駐在大使ホルヘ・ドゥランは2月17日パナマ市で、クーデター計画に参加した海軍士官のなかの一人がパナマに逃亡しており、ベネスエラ諜報機関はパナマ政府の支援を得て同士官を捜索中、と発表した。
パナマでは4月、第7回米州首脳会議が開かれ、米玖両国首脳が歴史的な顔合わせをすることになっている。ベネスエラのニコラース・マドゥーロ大統領も参加する予定だが、逃亡士官がパナマに潜伏しているとすれば、安全上、気になるところ。
 また、ラ米ジャーナリスト連盟(FELAP)は同日、クーデターの陰謀に直面しているベネスエラ政府に連帯し、陰謀を糾弾する声明を発表した。 」

2月20日の同ブログでは
 
「ベネズエラの諜報機関ボリバリアーアナ国家情報局(SEBIN=セビン)は2月19日、カラカス首都圏市長アントニオ・レデスマ(59)を、ゴルペ(クーデター)陰謀に加担した、として逮捕した。レデスマは先週、極右の元国会議員マリーア・マチャード、刑務所にいるレオポルド・ロペスと共に、「体制移行政権」樹立を求める国民合意の形成を求める声明に署名しており、これが主要な逮捕理由。そう当局は説明している。

大統領はまた、「陰謀は今月11、12、13の3日間に決行する計画だった」と明らかにした。政府は先手を打つように空軍士官7人らを逮捕し、陰謀を潰したと公表している。

マドゥーロはさらに、「右翼のマドリーと、極右のボゴタおよびマイアミが陰謀の枢軸だ」と指摘した。これは、ラホーイ西政権、ウリーベ前コロンビア大統領一派、マイアミのラテン系極右活動家集団を指している。 」
 
2月24日のブログ
 
「ベネスエラのマドゥーロ大統領は2月23日ラジオ・テレビでバラク・オバーマ米大統領に対し、ベネスエラに対する誤った政策を正せ、ゴルペ(クーデター)の画策を止めよ、と警告した。

 マドゥーロは、カラカスの米大使館員がベネスエラの軍人、企業家、野党政治家、ジャーナリストらに謀反に参加するよう働きかけてきたと前置きし、
在米・ベネスエラ大使館は、オバーマ政権打倒のため米軍人に働きかけたりしていない、と皮肉交じりに述べた。」

2月26日 ブログ
 
「ケリー米国務長官は2月25日、米下院外交委でベネスエラ情勢について、「間違った方向に依然進んでいる。マドゥーロ大統領に、異なる選択肢を採るよう勧めたい」と述べた。」
 
3月1日 ブログ
「ベネスエラのニコラース・マドゥーロ大統領は2月28日、「帝国主義者による策謀への対策」を発表した。「法的に対米関係を規制し陰謀を防ぐのを余儀なくされた」と説明した。

「大統領は、ウィーン条約の「外交駐在官数の平等性」に基づき、カラカスの米大使館員を現在の約100人から、ワシントンのベネスエラ大使館員数17人相当に減らすよう要求。」

「テロリスト取締名簿」を作成するとして、米政府現・元高官たちのベネスエラ入国を禁止する意向を表明した。米政府が既にとった措置に報復するため。同名簿には、前大統領ブッシュ、前副大統領チェイニー、元CIA長官テネット、クーバ系極右米連邦議会議員4人らの名前も記載されるもよう。」
 
以上、「現代ラテンアメリカ情勢」伊高浩昭(いだか ひろあき)・ジャーナリストのブログより
 
 
このように、ラテンアメリカの情報記事を読むと、ベネズエラでは、チャベス大統領の死後、経済・金融工作、石油価格の暴落(ロシア・イラン・ベネズエラ経済破壊政策の一環という疑いが強い)などをてこに、政権転覆の企画は着々と進められてきたと見える。
 
発表されたクーデターのシナリオでは、
石油価格が暴落し、経済混乱のさなか(この石油価格暴落自体工作のにおいが漂うが)カルナバル(カーニヴァル)の期間中に、2月11日~2月13日にかけてクーデターを起こし、監獄に収監中の右翼の大物を殺害、現大統領の責任に押しつけ、騒動を拡大、空軍の一部が、あるところからの支援を受けながら、ベネズエラ政庁、国家選挙理事会(CNE)、最高裁、検察庁、国防・外務・内務・司法・教育各省、国軍情報部(DIM)、テレスール放送局、首都中心街のリベルタドール区役所などを空爆するなどして制圧する計画であったこと。もちろん大統領以下主要閣僚も暗殺・排除計画があったようだ。
そして、クーデター成功のあとでは、2月11日に、すでに経済界が発表していた、石油産業の私有化、経済の規制緩和、IMFなど国際金融機関との協定を実行すること。
1973年のチリクーデター後のピノチェト軍事独裁と同様の、際限のない極端な新自由主義を断行するためだったようだ。いわば、金持ちの金持ちによる金持ちのための政府の樹立だ。かつてのバナナ国家にもどるということだ。
1973年9.11チリ・クーデターのベネズエラ版だ。
2015年の2.11-2.13を画策していたということになる。
軍事クーデターの背後には、民間軍事専門会社(旧名ブラックウォーター社)の関わりも漏れだしてきているようだ。空爆にはどんな機種と、装備が用意されていたのか。残された、軍事備品などもひとつひとつ出所の追求が待たれる。
 
このクーデター計画で、要になるところは、ベネズエラが収監中の右翼大物を、クーデター工作側が殺害し、左派大統領マドゥーロのやったこととしてこれを糾弾し、責任を真逆に転嫁し、争乱を拡大していこうという工作の痕跡である。陰謀工作の重要証拠として押さえられたパソコンの中身が徹底的に明らかにされなければなるまい。
1年前、2014年2月12日は、ベネズエラで、暴動が拡大して、執拗な政府攻撃が街頭で行われていた。数年来のアルゼンチンの経済の不安定化も、団結・機能しつつあったアメリカ抜き中南米・カリブ共同体の試みを粉砕しようという計画のひとつであったことが明らかになってきた。相変わらず中南米・カリブを再びアメリカの裏庭(中庭?)に取り戻したいと願う寡頭勢力がいることは間違いのないところだろう。
 
かつて、1980年代のレーガン・父ブッシュ時代、共和党右派による、クーデター支援、新自由主義実験をやりまくった時代となんら変わらない昨今の民主党オバマの政策である。1980年代の共和党の汚い謀略政策が、今民主党の政策になっている。してみると、さらに右にいる共和党の中の右派は何をめざす?金融・経済工作、ウクライナ極右派勢力の支援の動きに見えるように、ファシストの手合いを使った、恐怖政治まがいの国家の世界再編ではないだろうか?いよいよ、単一政府の目論見の一端が見えきた。
 
さて今ベネズエラとは違った地球の別なところで起きた最新のニュース
 
今、ロシアで、反プーチンの頭目だった野党党首ネムツォフが暗殺され、反プーチンのキャンペーンに利用されつつある。
しかし、プーチンの支持率は圧倒的で、石油価格下落の陰謀めいた経済困難にも関わらず80パーセント以上の支持率を獲得している。ネムツォフはプーチンの対抗馬と呼ぶには、あまりに乏しい経歴。ロシアの資本主義化以後、エリツィン大統領政権下で極端な国家資産の収奪を経験しているロシア人は、さらなる収奪で、もう一度、アメリカの僕になることを選ばないだろう。だからこそ、むしろ、ネムツォフは、極めて邪悪な工作の捨て駒として利用された可能性もある。
マレーシア航空機墜落の直後、ウクライナ大統領ポロシェンコがロシアを攻撃した寸分違わぬ言辞が今またネムツォフの死の回りに飛び交っている。またとの既視感がぬぐえない。
 
いつから世界には白と黒しかないのか? 
 
民主主義を効率性と勘違いすれば、政治とは全体主義に限りなく近いものになる。これは命令・強制しかないので洗脳されてしまえば、すごく効率的な政治手法に見える。いわく、「ねじれのない、すぐに決められる政治と」いうことになる。これどこかの国にありましたね。
 
世界はもっと豊饒で、香りを放ち、人を魅惑するものが充満しているはず。なのだが
 
なお、「テレ・スール」というベネズエラのテレビ局
日本では米国・欧州経由でしかほどんど入ってこないベネズエラ、ラテンアメリカのニュースを満載しているので南米情報収集に便利
それにしても、日本では中南米情報の少ないこと。メディアには、中南米のことはアメリカの庭先の事なので、いろいろご主人様には、意見しちゃいけないと思っているのか。
私はシャルリじゃない。
どこの国家にも支配されたくないというベネズエラの声が日本に届かないのはなぜなのか。
 
今のところ、米欧のフィルターのかかった情報を見ても、洗脳プロパガンダに成り下がっているので、何も有益な情報は得られない。中南米情報はここで見ることにしている。
 
「テレ・スール」 (ベネズエラのテレビ局) インターネット版はここ 

                          スペイン語版  http://www.telesurtv.net/

                          英語版    

http://www.telesurtv.net/SubSecciones/en/news/latinaamerica/index.html

http://www.telesurtv.net/english/news/Maduro-Outlines-More-Evidence-of-Coup-Plot-Planned-in-New-York-20150303-0033.html

 

 

世界の主要メディアは、寡頭勢力の道具になり果てている。

ベネズエラ大統領は、ベネズエラのアメリカ大使館を、外交機関ではなく、国際法にも抵触する不正工作活動を行っているとして、ベネズエラが、アメリカに派遣しているベネズエラの大使館規模に、アメリカ大使館を縮小することを要求している。また、ベネズエラ国家に入国を禁止される、危険人物リストに、元アメリカ大統領ブッシュ、チェイニー元副大統領、元CIA長官テネットが含まれている。かつて、ベネズエラはチャベス大統領時代、20002年、2006年にも、クーデター事件はあり、その時のアメリカの政治と、軍事の責任者はだれかと言えば、確かに彼らなのだ。彼らは何も知らないとはいえないはずだ。

今回も入れて、21世紀になってもベネズエラは、3回も大きなクーデター事件が発生しているわけだ。去年2014年2月12日の暴動はこうしてみると、今回のクーデター準備につなげる計画であったのだろう。

この窮地を救ったのはベネズエラ国民である。チャベスは、もう(アメリカが手を引く)クーデターは真っ平御免と言っていた。

ベネズエラでは、2000年代には 「わたしはチャベス」 という国民の圧倒的支持で、クーデターを乗り越え、生還してきたのだが。

いまや、軍事活動は、大幅に民間軍事会社に委託されている側面もある。ある国家による指示が見えなくなる仕掛けもできている。捕まえてみれば、とかげの尻尾切りよろしく、その犯人たちは民間軍事会社の社員だったということにもなりかねない。

想像に想像を重ねる愚はこれくらいにしても、

ロシアの野党党首ネムツォフの暗殺と、ベネズエラで起きるはずだった2.11ー2.13のクーデター未遂事件は、敵対する野党党首の排除を、政権転覆の起点・展開の鍵として設定していると現時点で思われる点で、古典的な、陰謀のセオリーと、プロパガンダに極めて忠実であるように見える。

すべて対立する敵のやったことにしてしまえ。

敵は邪悪で悪党だ!

またいつか来た道を辿らないように何度でもこのブログで繰り返そう

モレリの戦争プロパガンダ10の法則 10のプロパガンダは以下の通り。

1 われわれは戦争をしたくない

2 しかし敵側が一方的に戦争を望んだ

3 敵の指導者は悪魔のような人間だ

4 われわれは領土や覇権のためではなく、偉大な使命のために戦う

5 われわれも誤って犠牲を出すことがある。だが敵はわざと残虐行為におよんでいる

6 敵は卑劣な兵器や戦略を用いている

7 われわれの受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大

8 芸術家や知識人も正義の戦いを支持している

9 われわれの大義は神聖なものである

10 この正義に疑問を投げかけるものは裏切り者である


「次の戦争が始まるまでは、 もう二度と騙されないぞ と心に誓う。だが、再び戦争が始まるとわれわれは性懲りもなく、また罠にはまってしまうのだ。
あらたにもうひとつ法則を追加しよう。 たしかに一度は騙された。だが、今度こそ、心に誓って、本当に大義があって、本当に悪魔のような敵が攻めてきて、われわれはまったくの潔白なのだし、相手が先に始めたことなのだ。今度こそ本当だ。」

アンヌ・モレリ著 永田千奈訳 『戦争プロパガンダ10の法則』 2002 草思社

▲ 当ブログに記事あり。参照願う。

 

この二つの事件は、同じ比重と紙面で、調査追求すべき、事項であると思う。

果たしてメディア各社は、ロシアの事件だけに目を奪われることなく、ベネズエラでのクーデター未遂事件に目を向け、調査報道をすべく、体制を整えて取材するであろうか。

また、ウクライナ内戦の一つの端緒ともなった、ウクライナ・オデッサ労働者会館で起きた惨劇は今後メディアはどのように検証して、考えていくのか。そんな事件があったのですか?と言う声も聞こえて来そうなほど、重要事件が、メディアの話題になることもなく消えていく。

ラテンアメリカの歴史の困難さとその希望についてはジョン・ビルジャドキュメンタリー映画が極めて有益 動画はここの頁から ▼

http://www.truthdig.com/avbooth/item/who_was_hugo_chavez_20130306

 

 

この項 断続的につづく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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