JF4CADの運用日誌2.5

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後継機材選定でもがき苦しむオリエンタルエアブリッジ

2018-08-10 | シャック便り
長崎空港をハブ空港に五島福江・対馬・壱岐などの路線を運航するオリエンタルエアブリッジが保有するDHC-8-200型機2機の耐用年数が近づいており後継機材が必要とされていますがその選定が上手く行かずもがき苦しんでいるようです。

同社は全日空とコードシェアを行っているなど事実上全日空グループに入っており、DHC-8-200型を2機、全日空の中古機DHC-8-400型を1機保有しています。このうちDHC-8-200型機の2機はそれぞれは2001年・2002年に導入しており、着陸回数8万回の機体寿命にそれぞれ2019年度・2020年度に到達する見込みです。老朽化とみられる重故障もこのところ多発しており、既に安定した運航が困難になりつつあります。


今後の選択肢としては
(1)DHC-8-200型機の中古を調達する
(2)DHC-8-400型機に置き換える
(3)ATR42型機に置き換える

ですが、結果としてどれも問題があるようです。


[DHC-8-200型機への置き換え]
・これまでと同型なのでパイロットや整備部門は特段の対応が不要
・既に新規の生産が打ち切られており中古機での調達となる
・状態の良い中古2機を見つけることができるのかが問題となる
・仮に中古機を調達しても2023年頃に機体寿命を迎え、再び後継機種が問題となる

[DHC-8-400型機への置き換え]
・全日空グループで使用しており移行支援を受けることは可能
・経費削減のため全日空の中古機を譲り受けることも可能
・同機種は離陸滑走距離が最大1,402mの機種であり、1,200mの壱岐空港では対応できない
・現状のまま壱岐空港で発着させる場合は定員74人を27人に制限する必要があり採算が取れない
・長崎県は壱岐空港の滑走路延長は予算上困難と回答

[ATR42型機への置き換え]
・現行機種であり近隣の日本エアコミューター(JAC)や天草エアライン(AMX)で実績がある
・壱岐空港の1,200m滑走路でも離着陸可能
・全日空グループはATR42の採用予定がなく重整備などの支援ができないことを既に通告されている
・パイロットや整備の機種転換が必要でその間欠航が出ることは避けられない


ご覧の通り全て大きな問題点を抱えています。当面のつなぎとしてDHC-8-200型機の中古での置き換えが最有力となっていますが、これとて数年問題を先送りすることにしかならず再び同じ問題を抱えることになります。


恐らく根本的な解決となるのはATR42への置き換えです。JALグループではJACをハブとしてAMXやATR42の導入を決めた北海道エアシステム(HAC)に対し重整備時や重故障時に共通運用機を融通できる体勢を整えています。HACやAMXが重整備をJACに委託することでトータルコストの削減も可能で、非常にうまい体制を整えています。この輪の中に入ることができればベストと考えられます。

しかしながらオリエンタルブリッジは長崎県や地元銀行が主要株主となっており、全日空は僅か4.7%を出資しているに過ぎません。このため全日空がオリエンタルエアブリッジをグループから離脱させて(持参金付きで)JALグループに身売りしようにもできないようです。


このように有効な問題解決策がないまま時間だけが過ぎており、重大事故の発生や全線の運航停止といった最悪のシナリオも否定できず、オリエンタルエアブリッジはもがき苦しんでいるようです。

また壱岐からは「今後の選択肢によっては壱岐線が切り捨てられるのではないか」と危惧する声も上がっているようです。ソースはこちら。長崎-壱岐線が廃止になると壱岐から長崎本土へ直接向かう手段がなくなります。人も物も福岡や唐津から入ってくる壱岐は長崎県への帰属意識が薄いとされ、戦後の一時期に福岡県への編入を求める運動が起きたことがありました。直接行き来できる手段がなくなると福岡県への編入を求める運動が再燃することも考えられます。展開によっては大きな問題になるのかも知れませんね。

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