JF4CADの運用日誌2.5

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八重山観光フェリーが波照間航路に参入か

2018-04-14 | シャック便り
石垣港から八重山群島への定期航路を運航している八重山観光フェリー(YKF)が波照間航路への新規参入を検討していることが明らかになりました。ソースはこちら

波照間島の属する竹富町議会での質疑で明らかになったもので、YKFが今年8月を目処に新しい船を建造、まずは不定期航路として就航し定期航路化を検討する模様です。


波照間航路は石垣島から西表島にかけて広がる石西礁湖の外に出るため波浪の影響を受けやすく欠航の多い不安定な就航が続いていました。これを解決するため波照間海運が2010年に双胴高速船「ぱいぱてぃろーま」を就航、一時は運航が安定しましたが、翌年に安栄観光が波照間航路を不定期から定期運航に変更、赤字補助航路の要件(定期航路の運航事業者が1つであること)を満たさなくなり、赤字補助を受けられなくなった波照間海運は2011年秋に事業停止に追い込まれました。

不定期航路では12名までしか乗客を乗せられないのですが、この当時の安栄の船に定員近くまで乗客が乗った写真があったり、一部の旅行ガイドに明らかに12名を超える乗客が乗っていたことを示す記述がありますが、沖縄県の海運業を監督している沖縄総合事務局は何らの指導や処分を行っていません。なのに波照間海運への補助金だけはしっかりカットしたのは役所らしいですね。

ともあれ働き場を失った「ぱいぱてぃろーま」は建造した大阪の三保造船に引き上げられたものの、今度は三保造船が経営不振で破産、紆余曲折を経て神戸関空ベイシャトルの「かぜ」となる流転の歴史をたどることになります。


波照間航路は安栄の独占となったものの高速船はすぐに欠航し再び就航が不安定となりました。一時は第一航空が波照間-石垣間の空路を再開させる動きを見せ、実際に機材の手当まで行われたのですが、第一航空は2015年8月に粟国空港で滑走路逸脱事故を起こし新規路線の開設は事実上頓挫しています。どうもこうもならない事態を解決するため2017年10月に元石崎汽船の大型旅客船「シーマックス」を「ぱいじま2」として就航させ、就航率が10%前後改善できるとの触れ込みでしたが、実際には従来の高速船と就航率があまり変わらず期待外れに終わりました。

しかも「ぱいじま2」は「シーマックス」時代の主機関4台から2台に換装したため船足が遅く、従来の高速船で60分前後だった所要時間が公称で80分かかるようになりました。公称の所要時間は海流や波の状況がベストな場合に限られ、実際には90~120分前後の所要時間となっているようです。このため冬場には3便目の石垣到着が日没にかかって欠航になる日が出るという情けない状態になっています。

加えて「ぱいじま2」の船体が大きすぎて波照間港の浮き桟橋が使用できず、岸壁横付けでの乗下船となっています。浮き桟橋は船と桟橋との位置関係が潮位によらず一定ですが、桟橋ですと潮位により急な傾斜になることがあり、足の弱いお年寄りには厳しいそうです。竹富町は予算を付けて新しい浮き桟橋を整備する方向だそうですが、予算の都合上すぐには無理なようです。欠航せず波照間にたどり着いたにしても問題があるという状態のようです。


安栄による波照間海運潰しが元凶(というか「波照間海運の呪い」と言っていい状態ですよね)とはいえ、波照間の島民生活や観光に長期間大きな影響が出続けており、波照間自治会からは「何とかして欲しい」との要望が絶えず竹富町に寄せられているそうです。

今のところYKFの船がどのような船になるのか明らかになっていませんが、問題解決となるのか注目したいと思います。
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