●世間のB面<暮らしの落書き帳> (太田肇司:著/Tany/JF3TBM/JA3-35122)

日々の話題を落書き風に綴っています。
文責:太田肇司(319Tany)
jf3tbm@yahoo.co.jp

●タクシーの乗客との会話。

2018年09月03日 | 雲助稼業のボヤキ
1日1回は、お客さんから『景気はどうですか』と聞かれる。雲助風情に景気をたずねても、どうなるというのだ、といつも思う。お客さんは『景気動向はタクシー運転手に聞いたら、いちばんよくわかっている』と思っているが、それは『30年ほど前』の考え方じゃないか、と思う。景気が良かろうが悪かろうが『乗る人は乗る』のだし、私の記録では『リーマンショック直後』の方が売上高はよかった。お客さんの考えをかみ砕くと『景気が良ければ、無駄遣いをして贅沢をする』という解釈だ。世の中、そんな人ばかりではない。今は『景気がよいことになっている』ようだが、景気が良くったって、消費動向が『即、タクシーの売上に直結するか』といえば、そんなことはない。こういう質問をしてくるお客さんの口からは、決まって『バブルの頃は・・・』がついてくる。いつまでバブルの亡霊を夢見ているのか、呆れている。


【写真:いちおう、景気回復が長期化していることにはなっているが・・・】

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◆結局は、答え合わせの会話を期待しているに過ぎない。
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私は、昔から『答え合わせの会話』がキライだ。

そんたく団に在籍していたとき、
関係者との会話の中身は、
ほとんどが『答え合わせの会話』だった。

不安だから答え合わせの会話をしたいのは、わかるが・・・。

例えば実社会では会話にも上らないような、
インターネット限定の『ノマド的生活』に関心を持つ人たちが集まって、
和気あいあいと『ノマド的生活はどうだろうか』のような、
酒を飲んで酔っ払って、呑気なことを言いあって、
答え合わせのような牧歌的な会話を楽しむ・・・。

これが『そんたく団』の、くだらない議論である。

私にとって、答え合わせの会話からは、
生み出すものも、学ぶものも、何もない。
はっきり言って『時間のムダ』である。

タクシーのお客との会話では、いちおう『リップサービス』はする。

だが、お客さんによっては『あきまへんわ』を期待している人もいる。
あるいは、私らが『あきまへんわ』を言うことで、
自分自身の立ち位置が『タクの運ちゃんよりはマシなんだ』と、
安心感が欲しかったり、『みんな同じなんだ』と思いたい人もいる。

最近は『けっこう、景気、いいみたいですよ』とか、テキトーに答えている。

もう、いちいち、景気不景気で、どーたらこーたら言うのは面倒臭いのだ。
第一、異業種同士で『儲かりまっか?』と聞かれても、
大阪ならではの『ぼちぼちでんな』か『あきまへんわ』か、
どちらかしか、言うことがない、というのが実情で、
答え合わせの会話自体に『何の意味もない』。

だが『景気、いいみたいでっせ』というと、喜ぶ人とヘコむ人がいる。

写真は、新聞の切り抜きなのだが、
こういうのを、常に持ち歩くノートに貼り付けておき、
信号待ちの合間に見せてあげたりする。



ほとんどの人が『ほぅ!』とかいう。

同じような記事は、普通の一般紙にも載っているが、
この人たちは、新聞を取っていながら、
どこを見ているのか、不思議な気持ちになるのだ。
社会面とスポーツ欄しか見ていないのだろうか。
私らに景気動向を聞くくらいなら、
新聞をもっと読み込んでいく方が身に付くと思うのだが。

スポーツ欄の『阪5-巨3』こんなのしか見ていないのかな。

景気がいいと、単純に言っているが、
要は、今まで生産調整をしていたのが『増産』に転じただけ。
景気がよくなっても、増産の必要がなくなって、
再び、生産調整が始まったら『倉庫に在庫が溢れ』不景気に戻り、人が余る。
人が余ってきたら『人手不足』は解消し、
今は喧伝されている『AI関連のニュース』も減少に転じる。

景気不景気は、経済のリズムなのである。

AIが進んで、ネット上でよく見かける、
『10年後になくなる職種』にタクシー乗務員が上がっているが、
タクシー以外にも、多くの職種が『AIに取って代わられる』ことに、
お客さんは『AIタクシーが増えたらどうしますか』と、
ズケズケ聞かれることも多くなった。

私は『タクシー以外の失業者もあふれ、雇用保険が破綻しますよ』と答える。

まぁ、今のところは『好況感』があるのは確かだが、
景気がいいと言っても、タクシーの利用の仕方は、
昔と異なって、かなり変化している。

団塊の世代と呼ばれるベビーブーマーが社会活動から身を引いている。

景気がよくて、タクシーをよく利用してくれたのは、
団塊の世代の人たちだ。
この世代の人が、すでに定年退職をして、
外へ出る機会が激減している。
一時期、インバウンド効果も感じたが、
今は、中国系白タクなんかが横行し、元に戻っている。

景気がどうだろうが、私は自分の目標額に到達したら、さっさと入庫する。

好況感がある時期は、目標額に到達する時間が短縮される。
だが、好況不況を問わず『必要なカネ』は必要なのだから、
いちいち景気の責にしても仕方がなく、
要領よく、目標に到達する方法を見つけて実現するのがプロだ。

また『うまいラーメン屋はタクシー聞け』も半分ウソ。

今のタクシー運転手は、仕事中にラーメンを食べる人は激減した。
昔は、店独自の『秘伝のダシ』なんかがあって、
実際に、タクシー乗務員に聞けば『うまいラーメン屋』を教えてくれた。

だが、最近のラーメン屋は、添加物で創業時の『屋台の味』に似せているだけ。

今のタクシー乗務員は『ジイさん』だ。
70歳前後のジイさんが『脂っこいラーメン』を食べるか考えたらわかる。
30年位前なら、ジイさんたちも40歳くらいだったから、
脂っこいラーメンも、夜食に食べていたが、今は『胸焼けする』と、
乗務員同士でもラーメン屋の話題は、まず出てこない。

おおかたの乗務員は、ファストフード店かコンビニおにぎり程度。

景気がいいとか言っても、個々のお客さんの『懐事情』などわからないのだ。
カネが入ったら、ぱっぱかぱっぱか使うお客さんもいるだろうし、
バスが夜間ダイヤを廃止したために、
タクシーを使わざるを得ない人もいる。

漠然と『景気はどうですか』と聞かれても、正直なところ困るのだ。

まぁ、公休日に仕入れたテレビの『WBS』の話題などで、
テキトーにごまかし、お客は『気分よくカネを払って降りてくれたらいい』。
タクシー運転手が『景気のことをよくわかっている』のなら、
私は、とっくの昔に森永卓郎氏と並んで、テレビに映っている。

野暮ったい『答え合わせの会話』が毎日続き、少々『うんざり気味』である。

※この記事は、法に定まる表現と言論の自由に則ったエッセイであり、
 公人を除き、登場する個人・団体名は全て架空のものです。
※時事問題については、筆者個人の考えです。

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