●世間のB面<暮らしの落書き帳> (太田肇司:著/Tany/JF3TBM/JA3-35122)

日々の話題を落書き風に綴っています。
文責:太田肇司(319Tany)
jf3tbm@yahoo.co.jp

●社長というポジション。

2017年11月16日 | 本質を見て、自分の頭で考えよう。
社長というポジションは『孤独との戦い』だ。Facebookなんぞで『自慢写真』を載せている社長さんも多く見かけるが、実際は『孤独の裏返し』である。今、バブリーな傾向だが、そのバブルが弾けたら、また新たな犠牲者が出る。今日は、少しシリアスな話だ。


【写真:イエスマンを並べても、孤独は孤独なのだ】

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◆えらいことです!!
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今から20年近く前の正月明けのこと。

朝、出勤したら始業時間の9時ちょうどに、
仕事仲間のA氏から電話がかかってきた。
内容を聞いて、私は絶句した。

『〇〇印刷のB社長が亡くなりはりました!』

つい数日前に、A氏の会社に発注していた印刷を、
下請けのB社長のところに頼んでいたらしく、
印刷の立会いに出向き元気な姿を見ていたので
電話を聞いて仰天した。

・わし『どういうことや?事故でも遭うたんか?』
・A氏『なんか、そうでもないらしいんですわ』
・わし『そやかて、週末、えらい元気で景気のええこと言うてはったやん』
・A氏『実際は、火の車やったみたいで・・・』
・わし『まぁ、それは、工場を見たら、何となくわかっとった』
・A氏『ほんで・・・』
・わし『なんで、亡くなりはったんや?』
・A氏『朝、社員さんが出勤しやはったときセコムかかってへんかって』
・わし『ほんで?』
・A氏『おかしいなぁ、セコム忘れたんかな・・・と』
・わし『ストーリーはええから、結論を言うてくれやんか!』
・A氏『タイムカードのとこで、首を・・・』
・わし『くくらはったんか・・・。なんでまた・・・』

バブル末期に投じた印刷機の設備投資が経営を圧迫していた。

B社長は、中堅印刷会社であるA氏のところで18歳から働き、
46歳にして『のれん分け』のような形で独立された。
印刷工や事務員さんや、タイプ打ちの女工さんを含めて10人ほどで
切り盛りしていたのは知っていたが、
52歳の若さで首なんかくくらんでも・・・。

印刷機など設備投資は、償却資産ではなくリースだった。

バブルが未来永劫続くような錯覚で、
設備を入れ替えリース契約をされた。
新品で8千万円ほど、中古機でも4~5千万円の機械だ。
その機械が2台あるうち、稼働しているのは1台という状態に。

バブルが弾けて、受注が『がた減り』になっていた。

独立創業から6年程度では、
なかなか大口の得意先などつかず、
社長自らが営業に奔走し、
機械を回すという、文字通り『自転車操業』である。

『ひと通しで1円50銭とか2円50銭とかの世界やもんな』

コピー機でも1枚通すと固定的なリース代のほか、
通し賃という『ランニングコスト』がかかる。
平台の枚葉機で、受注数も受注金額もガタ減りの時期。
加えて、印刷会社の粗利など15%程度である。
人件費、償却、リース、地代、家賃、紙代、インク代・・・。
薄利多売の典型的な商売だった上に、バブル崩壊。

お葬儀の参列は、つらいものがあった。

それでも、当座は、仕事仲間も『気の毒に』と、
同情発注をしたのだが、日も経てば忘れてくる。
そこに加えて、クオリティが低下してきた。
4色の版がズレて絵柄がボケて見える『版ズレ』が目立ち、
クレームや返品、値引きが相次ぎ、経営はさらに苦しくなる。

日に日に・・・『やっぱり社長が首くくらはった会社は縁起悪い』と・・・。

発注数も減って、にっちもさっちもいかなくなった。
品質の低下は、致命的で、私も『悪いけどBさんとこはあかんわ』と、
A氏には『できるだけ社内でやってくれ』というようになった。

銀行融資の返済や社員への給与と家族の生活などは保険金が充てられた。

だが、こういう『会社社長』の場合、
保険金は銀行への返済や運転資金でほとんど消え、
家族の手元に残るのは僅かである。
銀行も『いつ、手を引くか』の潮時を感じていたようで、
保険金などは一時金でしかなく『ややこしいところ』からも借り始めたと聞く。

亡くなられた半年後、手形が不渡りになり、倒産に至った。

結果的に、社員も家族も路頭に迷うのだ。
私も自営業時代に、手形で痛い目に遭ったが、
B社長の一件を思い出し、
首をくくる以外の方法を必死で考えて、
得意先や仕入れ先への迷惑を最小限にとどめ、
債権債務の整理をして、現在に至っている。

昨今、SNSで『自殺願望』とかが話題だが。

カンタンに、死にたいとか言うものではない。
そういう安易な書き込みを巧みに利用して、
何人もの若くて尊い命を奪った鬼のようなヤカラがいる。

自ら、命を絶ったり、死ぬことには意味がない。

何度も記事で書いたが、戦時下をくぐった亡き祖父の言葉、
『どんなことをしてでも、命だけは守れ』が私の中で生きている。
もっと言えば『カネで命が買えるなら、それで自分の命を買え』だ。

今、なんでもかんでもネットネットと騒がしいが。

B社長のところの主力商品は通販カタログだった。
1冊まるまる印刷するのではなく、
何社かで割り振って『折れ単位(〇ページから〇ページまで)』で請け負う。
こう言っては何だが、元請けの後発大手の印刷会社が、
下請けに安くさせて自社の利益を確保し続けた結末が、これである。
また、同じようなことが繰り返される予兆を感じざるを得ない。

B社長が亡くなられた同年齢になって、20年前のことを思い出すたび、心が痛む。

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