Good News Report

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Jonah Again!!

2017年08月29日 | Good News
ヨナ書と言えば、預言書の中でもかなり有名な書簡です。日曜学校に通った事のある方なら、特に馴染み深いのではないでしょうか?かく言う私も、日曜学校出身なので、このヨナ書は何回も聞いたお話です。皆で「弱虫なヨナさん♪」という歌を歌った記憶すらあります。ニネベに行くのが嫌で、神様から逃げてしまったヨナ・・。でも、実はそんなヨナ書の解釈は間違っているのです
今回は、ヨナ書を四つのディテールに分けて考え直してみようと思います。

まず、「ヨナ」という人物について。彼は実在の人物か否か?言うまでもなく実在の人物です。もし、この話しが例え話であるのなら、彼の名は勿論、いつの時代に、何をしていたのか等々、説明する必要はありません。話しの冒頭は「昔々、ある男(預言者)が・・」ではなく、「主の言葉がアミタイの子ヨナに臨んで言った」となっているので、これは例え話の登場人物ではありませんね。

聖書は、ヨナがいつの時代に、どこで何をしていて、何処の部族出身なのかも聖書は明らかにしています。Ⅱ列王記14章25節に記載されているイスラエルの領地を回復した「彼」とは、北イスラエル王国の全盛期を築いた13代目の王・ヤロブアム2世の事を指します。その時に回復されたアラムの首都ダマスコその北ハマテからアラバの海までと言うのは、ソロモン時代の領土に匹敵し、その経済的繁栄は絶頂を極めていました。そのヤロブアム2世に領地回復を進言したのが、このヨナだったのです。つまり、ヨナは北イスラエル王国お抱えの預言者且つ、官房長官のような立場にいたある意味凄い人だったのです。

そんな彼に「ニネベに行きなさい!」という神様の御言葉が臨みました。ですが、彼は神様の言いつけに背き、ニネベとは正反対のタルシシュ行きの船に乗りました。これは、彼が弱虫だったからでしょうか?いえ、違います。ヨナが行けと言われたニネベ(アッシリアの首都)は、北朝鮮とISILとナチスを足して3でかけた様な恐ろしい軍事帝国で、尚且つ、当時のイスラエルを滅ぼそうとしていた国でした。皆さん、もし今の北朝鮮やISILに行って伝道してきなさいと言われたら、どうしますか?多分私は、多分ヨナと同じ様な行動を取ってしまうのではないかなと思います。

さて、タルシシュ行きの船に乗ったヨナですが、彼の乗った船は突然嵐に見舞われ、船は沈没の危機に遭うのですが、その時ヨナは、この嵐は自分のせいだから、自分を海に投げいれれば、嵐(神の怒り)は収まると言って、実際海に投げ入れられました。この彼の行動を考えれば、彼が人生の大事な選択の際に、逃げ出すような弱い人間であるとは思えません。もし、彼が弱虫で卑怯な人だったら、この時も黙って逃げていたはずです。つまり、彼がニネベ行きを拒んだ理由は、沢山悪い事をして、多くの人々を殺してきたアッシリアが救われることが、許せなかったからなのです。ところが、結果的に彼はニネベに行って、何とアッシリアの人達は王様もひっくるめ、国ごとざくっ!と救われたのでした。

また、新約聖書ではマタイ12章とルカ11章で、イエス様の十字架と復活に絡めた記事があります。三日三晩魚の腹の中に居たヨナと3日間黄泉に居たイエス様。ですが、どちらも三日目に復活(ヨナは解放)されています。何だかんだと文句を言いつつも、結局預言者の中では最も多くの人々を1度に救った預言者のヨナは、これらの事を総体的に考えると、決して弱虫だったわけではなく、自分の正義を貫く、ある意味真っ直ぐな男だったのです。言うなればペテロ的な感じですかね。

続いてのディテールは、「ニネベ」です。ニネベは、アッシリア後期の首都で現在のイラクのモスルと言う、ISILの拠点だった街です。(そこにあった遺跡はISILによって破壊されてしまいました)アッシリアと言う国は19世紀に遺跡が発掘されるまでは、神話とされていた国で、そのせいで聖書の信憑性が疑われていました。イザヤ書に1度だけ登場する王様、サルゴンは、イスラエルを滅ぼした時の王様です。ユダに侵入して、エルサレムを包囲した王様はセナケリブ。そのセナケリブから数えて6代前のアダトニラーリという王様は内政中心で、約150年間、他国への侵略政策は中止されてていいた事が分かっています。そのアダトニラーレの治世にニネベに遣わされたのが、このヨナでした。これが、ヨナの宣教によって、約150年間、神様がこの国の存続を許されたという歴史的事実なのです。

ちなみに、ヨナのニネベに伝道は、伝道と言うより、伝達でした。彼は「あと40日したらニネベは滅びる!」と、街中を叫んで回ったわけですが(彼にアッシリアの言葉を喋れたとは思えませんから)、ヨナ的にとってニネベは滅ぼされて当然の国ですから、そこに使命感や熱意、ましてや愛なんてありませんでした。しかし、ニネベは救われたのです。彼らは、ヨナの言葉によって悔い改めたのです。これはひとえに、ヨナの言葉に神様の力が働いたからなのですが…。

神様は、嫌がるヨナを無理矢理派遣してまで、ニネベを救われました。神様は全知全能なのだから、別にヨナじゃなくても良かったのでは?と思われる方もいるかもしれません。私達も、ともすれば「神様がいるんだから、何も私ごときがやらなくても、神様が何とかしてくれるだろう?」などと思いがちですよね。実は私も、そう考えていた一人です。ですが、大切泣ことは、神様は、私達が動いた時に働いてくれるという事。「祈ってさえいれば神様が何とかしてくれる…」ではなく、私達が信じて動いた時に、神様は働いてくださるのです。ヨナが嫌がったように、私達にも「それやだなぁ〜」と思うようなミッションが与えられる事もあるかも知れませんが、その時に逃げないで行動すれば、神様は私達の力を何倍にもパワーアップして、助けてくれるんですよ!

さて、3つ目のディテールは「魚」です。ヨナを飲み込んだ巨大魚は、おそらく「マッコウクジラ」ではないかと思われます。マッコウクジラの食道は巨大で、胃袋の四畳半ぐらいの大きさがあり、実際に、飲み込まれて生きて出てきた人間が居たという記録が残されています。問題は、三日三晩という時間ですが、これはユダヤ式の数え方では、十分有り得るのです。(例えば、金曜の夕方6時1分前に飲み込まれ、翌土曜の夕方6時1分に吐き出されたとすると、24時間と2分でも、ユダヤでは三日三晩と数えます)

そして、ヨナが投げ出された海は、嵐で荒れ狂っていました。どんなに泳ぎの上手い人でも、掴まれるものもなしに、荒れ狂った海で生き残る確率は無に等しいです。しかも、ヨナはその時手足を縛られた状態でした。これは、クジラに飲み込まれて死ぬ確率よりも低いです。アッシリアと言う、サタンにとっては超おいしい国が、丸ごと救われる計画があるなんて、サタンが妨害しないわけがありません。サタンは必死にヨナのニネベ行きを阻もう、ヨナを殺してしまおうと、必死に働いていたに違いありません。つまり神様は、ヨナをクジラに呑み込ませることで、サタンからの妨害からヨナは助けられたのですそして同時に、クジラの胎内でヨナは悔い改め、「ヨナ=鳩」という名の通り、彼は平和の使者として、相応しい者へと変えられたのです。日本の教会では、ヨナが神様の命令を守らずに逃げ出したから、罰として魚に飲み込ませたと言うメッセージがほとんどですが、ヨナを荒れ狂った海から助ける為に飲み込ませたと考える方が、ずっと神様っぽいですよね。

最後の4つ目のディテールは「ヤッファの港町」です。この港町にヨナがやって来た時に、丁度ニネベとは反対方向のタルシシュ行きの船が来ていたと言う、あの場所です。この場所は現在イスラエルの事実上の首都であるテル・アビブの事です。(テル・アビブの正式名はヤッファテル・アビブ・エルサレムは、まだ国際法上首都とは認められていないからです)

この場所から、ヨナがアッシリアと言う異国の救いの為に旅立ったわけですが、これから約800年の時を経た初代教会時代に、ペテロが異邦人・コルネリウス一家を救うために、この港から旅立ちました。(使徒10章)そして、ペテロはユダヤ全土に起きた事、イエスキリストの行った救い、十字架の死と復活を語りました。神様は異邦人もユダヤ人も、義人も罪人も分け隔てなく救いを与えてくださっているからです。預言者として、とんでもない軍事帝国であるアッシリアのニネベを救ったヨナ。そして、それから800年後にイタリアの百人隊長とその元に集った人を救ったペテロ。どちらも、その当時全世界に君臨した世界最強の軍事帝国で、ユダヤ人を苦しめた国ですが、神様は救ってくださるのです。「悔い改める者に国境なし!・神を呼び求める者は皆、救われる」そんな、神様による全人類救済計画の初穂が、このヨナだったのです。。

今回のヨナ書に於いて大事なのは、確かに色々文句を言ったりしていたヨナですが、そんな彼を神様はどんな場所にあっても守り、助けられていた、という事です。船の中でも、嵐の中でも、クジラの中でも、ニネベの中でも…。当然、これは現在の私達にも適応されています。仕事でこれ以上無いほど辛い場所に居ても、本当に生死の境をさ迷ってしまっても、自分の力じゃどうする事も出来ない場所にあっても、神様は助けてくださるのです。であるなら、私達は今後確実に訪れる迫害にあっても、必ず助けられるのです。その事を信じて感謝しつつ、恐れずに歩んでいきましょう(Report by Yuka)


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