ゆきてかえりしひび――in the JUNeK-yard――

読書、英語、etc. jesterの気ままなおしゃべりです。(映画は「JUNeK-CINEMA」に引っ越しました。)

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陰陽師 龍笛ノ巻

2006-05-11 | 読書
引き続き、夢枕獏さんの陰陽師シリーズを読んでおります。

陰陽師 龍笛ノ巻
この巻では、黒猫を連れた賀茂保憲が出てきたのも嬉しかったけど、なんといっても「虫めづる姫」がうれしかったな。

高校の頃読んだ『堤中納言物語』のなかで、一番好きだったのは、「虫めづる姫」だったのでした。

「人はすべて、つくろふところあるはわろし」とて、眉さらに抜きたまはず。歯黒め、「さらにうるさし、きたなし」とて、つけたまはず、いと白らかに笑みつつ、この虫どもを、朝夕べに愛したまふ。
(jester拙訳: 「人間はみな、作るのは良くないわ」と眉も抜かず、お歯黒も「面倒だし汚らしい」と付けないままで、白い歯で笑いながら、虫たちを一日中可愛がっていました。)

この自然体がいいじゃないですか!
友達に「ぎゃはははは!! これ、あんたみたい」といわれました・・・
・・・確かにあれは、ほめ言葉じゃなかったと思うけど。

しかし、このお姫様は、知性も高いんですよ

「さはありとも、音聞きあやしや。人は、みめをかしきことをこそ好むなれ。『むくつけげなる烏毛虫を興ずなる』と、世の人の聞かむもいとあやし」と聞こえたまへば、「苦しからず。よろづのことどもをたづねて、末を見ればこそ、事はゆゑあれ。いとをさなきことなり。烏毛虫の、蝶とはなるなり」そのさまのなり出づるを、取り出でて見せたまへり。
 (jesterのいい加減な拙訳:「そうはいっても、聞こえが悪いわよ。人は、見た感じがいいことが好きなの。『気持ち悪い虫が好きだ』なんて世間の人に聞かれるのは嫌でしょ」と周りの人が言ってみても、「私は気にならないわ。いろんなことがどうなっているのかを研究して、その行く末を突き止めるからこそ、その理屈がわかるのよ。人の噂を気にするなんて馬鹿だわ。毛虫が蝶になるのはおもしろいのよ。」と、羽化の様子を、取り出してきてみんなに見せたのでした。)

なんて具合で、少女jesterは密かに「虫めづる姫」を尊敬しておりました。

その姫が晴明と博雅に会うなんて、小説じゃなくちゃ読めない醍醐味です。
しかも、少年のようにかっこいいお姫様だなんて!
感激しました



そのほかにもいくつか短編がはいってますが、「首」っていうのがとっても怖かった。

藤原純友の乱の残党を捕まえ、見せしめのために、その体を土に埋めて、届かないところにご飯を置いて、それを鳥が食べるのを見せながら苦しめ(そして鳥につつかれながら)死んだなんて・・・・そりゃあ怨霊になって出てきちゃいますよね・・・・
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2 コメント

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私も好きです! (c.s)
2006-05-13 00:40:21
私も、虫めづる姫。好きです!

ほんとうに、知的な姫様で、友達にいたらさぞかし楽しいだろうと思います。

自然体がまた魅力的ですよね!心根の美しい

優しい姫で、jester様が尊敬してらっしゃる気持ちが分かります!

それから、首。私もなんて残酷なんだ!と思いましたよ。こんな死なせ方、尋常じゃあないですもんね~ 恐ろしや恐ろしや~です。

なんだか、陰陽師シリーズまた読み返したくなりました(笑)

これ、何回読んでも、もうあらすじ知っているんですけど、面白いんですよね~!

そういえば、よく出てくる、博雅の楽の音を聞きたいですね!

そして、清明と、呪の事についてなどなどを語り合ってみたいと思う今日この頃です。
Unknown (jester)
2006-05-13 20:18:57
c.sさん、虫めづる姫、お好きなんてうれしい!

現代に住んでいたら、とっても素敵な女性ですよね♪

このシリーズ、マンネリなんだけど面白くてほっとします。



>そういえば、よく出てくる、博雅の楽の音を聞きたいですね!



そうそう、鬼も泣いちゃう名演奏、お月様の下で聞いてみたいです。

映画の博雅はちょっと頼りない感じで、イメージと違ったのですが、テレビのほうはどうだったんでしょう?

誰かVTRにとってないか、友達に聞いてみようかな・・・?

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