「雨」という言葉
今朝は雨が降っていて今また降り始めた。
ところで雨という漢字の使用頻度は最も多いかもしれないと思ったので調べてみることにした。すると日本は水の国とも言われるから、当たり前なのかもしれないが、実に多い。
雨の降り方にもこんな単語が存在する。これだけ表現力のある文字は世界中探してもないだろう。
雨降り・ひと雨・雨脚・雨天・荒天・悪天・雨空・梅雨空・雨・雨催い・雨模様・遣らずの雨・お湿り・慈雨・山雨・小雨・涙雨・微雨・細雨・煙雨・霧雨・糠雨・小糠雨・大雨・篠突く雨・風雨・嵐・暴風雨・豪雨・強雨・雷雨・にわか雨・通り雨・村雨・驟雨・夕立・白雨・スコール・照り降り雨・日照り雨・天気雨・狐の嫁入り・春雨・春雨・卯の花腐し・五月雨・五月雨・地雨・長雨・淫雨・霖雨・涼雨・秋霖・秋雨・時雨・初時雨・村時雨・氷雨・冷雨・雨氷
源太郎の辞書には「黒い雨」という言葉はなかった。子供の頃、雨降りに「放射能の雨が降るから表に出るな」と言われたことがある。地上核実験があった頃の話だが、あの時、親の忠告を無視して、表で遊んだせいか、源太郎の髪の毛は失われた。(関係ないか)
雨を使ったセンテンスも多い。
雨が降ろうが槍が降ろうが
雨車軸の如し
雨塊を破らず
雨に沐い風に櫛る
雨につけ風につけ
雨に濡れて露恐ろしからず
雨の降る日は天気が悪い
雨の宮風の宮
雨晴れて笠を忘る
雨降って地固まる
ところで、雨傘と雨笠の違いがわかるだろうか。曖昧だった。辞書を調べて、今更ながら理解した。本当に不勉強だった。
さて、イタリア語では雨の事は、pioggiaという。関係ないわけではないが、この言葉を聞くとジリオラを思い出す。本当に彼女は可愛かった。で、雨の降りかたの表現はそんなにはないが、まあまあある。でも詩的ではない。
pioggia leggera、小降りの雨
pioggia forte 豪雨
pioggia torrenziale 滝のような雨
pioggia fitta 激しい雨
pioggia dirotta どしゃ降り
rovescio di pioggia 激しいにわか雨
pioggia acida 酸性雨
pioggia di bombe 爆弾の雨
pioggia di fiori 降りそそぐ花
じゃ、フランス語だとどうなるだろう。雨は、pluieと書くが、 動詞はpleuvoir、形容詞はpluvial, pluvieux、となる。この単語に 結びつき表現されるが、味気ない。
~ d’orage 夕立 にわか雨
~ fine 霧雨
grosse ~ 大粒の雨
petite ~ 小雨
~ d’abat 激しいにわか雨
~s acides 酸性雨
確かに、欧州は酸性雨の影響が四半世紀前からあった。だから、酸性雨は必須なのだろう。
ザルツブルクの石像も酸性雨で被害を受けていた事を思い出す。その写真はどこかにしまってあるはずだ。
ラテン系は「p」で始まる。よかった。英語は「r」どうしてそうなるの。と今日は言えた。
雨降りの一日。暇といえば暇。くだらない言葉遊びだった。でも、日本語の表現力の素晴らしさを改めて感じる一日だった。