ジェフ・ゴールド・スミス日記

ファッションとグルメ以外のこと

何かありそな西銀座

2010年02月06日 | Weblog
ダイアモンド☆ユカイに第一子誕生とのことなので今日はこれにしましょうか。

ダイアモンド☆ユカイ/SHADOW BROWN & BLACK PIRATES


それまでのイメージを覆す問題作『ピエロの囁き』に続くソロ3作目(YUTAKA & LITTLE WING名義は除く)は、架空の海賊を創り上げ、その冒険を描いたコンセプト・アルバムでございます。
ビートルズの『サージェント・ペパーズ』やデヴィッド・ボウイの『アラジン・セイン』に通ずる世界観を独自のセンスで上手く作り上げています。
事務所も移籍し、かなり自由に自分のアイディアを具現化できたようで、オーバー・プロデュースだった前作よりメロディが生き生きとして風通しが良く、サウンドもロック・バンド然として曲とのマッチングが良いですね。

物語のプロローグ的な『誕生』に続く『シャドウ・ブラウン&ブラック・パイレーツの冒険』は、「わりとストレートな横ノリR&Rに聞こえてどこかヒネリが効いている」感じの、ボウイの『あの男を注意しろ』を彷彿とさせるナンバー。
その後は娼婦が暗躍する街角が登場したり、幻想の中に様々な人々を風刺したようなサーカスが開催されていたり、モルヒネの幻覚で時空をトリップしたりとストーリーは進んでいきます。

王様の栄光と没落を描いた『独裁者』をハイライトに、何故かネオン煌く街に繰り出して騒ぐ『TAXI DRIVER』と続き、海賊船上での宴でシャドウ・ブラウンの物語はエンディングを迎えます。

架空のバンド、海賊とゆうキーワードからアイディアが爆発的に溢れ出たのか、セルフプロデュースでここまでのモノを作ったか・・・とゆう完成度。
そしてこのアルバムのツアーメンバー、ギターがUP-BEATの凡、ベースはスライダーズのジェームス、ドラムがJOE、キーボードに三国さんといった布陣はルックス的なバランスもとれていて、まるでパーマネントなバンドのよう。

たしかツアー・ファイナルだったと思いますが、私が観た渋谷公会堂のライヴはセット、演出共にかなり凝った、アリス・クーパー顔負けのアシアトリカルなショーでその充実振りは感動的でした。(アリス・クーパーは生で観たことないけど)

そして『シャドウ・ブラウン~』は、レッド・ウォーリアーズ解散前のアルバム『Swingin' Daze』のサイケデリック感と相通ずるモノがあり、渋公でソロの曲に混じってレッズナンバー『欲望のドア』や『'90s Revorution』が違和感無く歌われていたのが印象に残っています。
さらには、アメリカに渡ったレッズのリーダー、シャケもほぼ同時期に多国籍バンド『カジノ・ドライヴ』で、グラムとプログレとサイケを合わせて 『ロッキー・ホラー・ショー』でかき混ぜたような1stアルバム『フィーヴァー・ヴィジョンズ 』をリリースしたので、「袂を分かった二人が、それぞれの視点で、『Swingin' Daze』の続きを作っているのだなぁ・・・」と感慨に浸っていたものです。

・・・そんな、1992年の出来事でございます。

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