熊本日独協会/熊本・ハイデルベルク友の会

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Apfelkuchen(アップルケーキ)のレシピに寄せて

2020-10-19 11:55:06 | 雑記
熊本日独協会から会報に添えて秋の味覚の一つ、リンゴを使ったケーキのレシピが届きました。
お世話いただいた役員、事務局の皆さまありがとうございました。

また、〝 Chieko さんちのカンタンドイツ風レシピ 〟をご紹介くださった「Chieko Mizumoto 」さんにもお礼申し上げます。

「レシピにまつわる思い出など」もお書きいただきましたが、それは、「ドイツの代表的な果物は、リンゴです。」と始まっています。
ドイツでお暮しになっての実感なのでしょうね。
確かに、私たちにもなじみのあるお話の世界、たとえば、「白雪姫」や「ウィリアム・テル」でもリンゴは欠かせません。
ひるがえって、日本ではどうでしょう。「桃太郎」のモモ、あるいは「猿蟹合戦」のカキとクリ。これらの昔話はありますが、リンゴが登場するお話は思い付きません。
何かないか。考えあぐねていたら、ふっと並木路子のヒット曲「リンゴの唄」、続いて「わたしは まっかな リンゴです♪」で始まる童謡が浮かびました。
でも、これらは、比較的新しい時代の歌です。やはり、リンゴと結びついた日本の昔話の類は身近にはありません。
一方のドイツ、ここには生活に深く根を下ろしたリンゴを題材にした歌があるのでしょうか。

また、Chiekoさんは、「(アップヘルクーヘンを作る際、ドイツは)日本に比べ酸味のある小さめのリンゴが多いので、日本のリンゴは紅玉がベストですが、・・・」とお書きになっています。
そこで、ドイツと日本のリンゴの種類の違い、さらに双方の国、とりわけ日本のリンゴの歴史も知りたくなりました。

※ 昨夜の記事に以下の2項目を加え、再度、投稿します。
 1 ネット検索で見つけた資料
   誌名『農業および園芸=Agriculture and horticulture』ISSN 03695247 2009年7月発行
   P.715-722 「日本民話やグリム童話およびアンデルセン童話に登場する果実や野菜をはじめとする食物について」
    平 智・川野美保・山崎雪恵・小岩井 優・宮沢喜一

   この研究によると日本民話(1509話中)ではリンゴの登場は3回(3.5%)で第8位だった
   3者の上位3種を掲げると
       日本民話(1509話中)    グリム童話(267話中)   アンデルセン童話(156話中)
   第1位 モモ 11回(12.9%)    リンゴ 19回(28.4%)  リンゴ 38回(30.9%)
   第2位 木の実11回でモモと同1位   果物  11回(16.4%)  ブドウ  14回(11.4%)  
   第3位  カキ 10回(11.8%)    ナシ   7回(10.4%)   キイチゴ   8回( 6.6%) 

 2 手元にあった本
   谷口幸男・福嶋正純・福井和彦『ヨーロッパの森から ドイツ民族誌』NHKブックス 1981年
   「ドイツの民間習俗と深く結びついた動・植物をそれぞれ十篇ないし十数篇えらび、習俗、伝統、民間医療、占いなどいわば民衆の生活に
    すっかり融けこんでいる伝承を中心に取り扱った」同書でも、リンゴは梨と並んで取り上げられている。

(M.S.)
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