見もの・読みもの日記

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2020年6月関西旅行:瑠璃光院の青もみじと洛北の寺

2020-06-28 20:35:40 | 行ったもの(美術館・見仏)

光明寺京都本院 瑠璃光院(左京区上高野)

 先週末から県境をまたぐ移動の規制が解除になったので、さっそく京都・奈良に旅行してきた。3か月ぶりの外泊である。金曜の仕事終わりに東京を発ち、2泊してきた。下りの新幹線は驚くほど混んでいた。京都駅前のビジネスホテルに2泊して税込み10,000円で済んだのにも驚いた。

 さて土曜日は、朝から八瀬に向かった。瑠璃光院は、秋の紅葉、初夏の青もみじの名所として、最近、よく名前を聞くようになったお寺である。「インスタ映え」狙いのお客さんがどっと押し寄せているのだろうと思い、敬遠していたが、この時期ならまあまあ空いているかも、と思い、朝10時の開門時間にあわせて到着した。道路を挟んで山門の向かい側に入場待ちエリアができていて、5分くらい待って中に入った。

 緑に囲まれた石段を上がっていくと、瀟洒な書院の入口に出る。

 靴を脱いで書院にあがると、2階へ誘導される。ただし階段の中ほどから列ができて、渋滞していた。書院の2階の広い座敷に写経用の黒漆(たぶん)の机をびっしり並べて、あたかも大きな机のようにしつらえた一角がある。

 この写経机の天板に窓の外の青もみじが映り込むのだ。

 実は肉眼で見ていると、これほどはっきり分からないのだが、デジタルカメラを通すと、魔法のような光景が出現する。

 肉眼とデジタルの違いを初めて強く意識する体験で、興味深かった。青もみじ拝見のあとは、別室で写経体験。薄く印刷された文字をボールペンでなぞるだけの簡易写経だが面白かった。写真を撮っておこうとスマホを構えたら、私が使った写経机にも青もみじが映り込んでいた。

 書院1階にはご本尊だという阿弥陀如来像が安置されていたが、御朱印には「遊煩悩林現神通」とあり。ちょっと怪しげだと思ったが、調べたら親鸞聖人の正信偈にあるそうだ。wikiによると、この土地はもと実業家の別荘で、のち京福電鉄の所有となり、高級料理旅館として営業していた。それを、岐阜市に本坊を置く「浄土真宗無量寿山光明寺」が買収し、光明寺から寺宝を移して寺院に改めたそうだ。由緒ある建物が守られた上に、新たな名所となって叡山本線(京福電鉄)に貢献しているなら、よかったと思う。

 このあと、修学院で途中下車して、赤山禅院曼殊院詩仙堂を歩いてまわった。20年ぶり?もしかしたら30年ぶりくらいか? 私は、高校の修学旅行の自由行動で詩仙堂に来ていて、以来、洛北ののんびりした風情が好きだったのだが、久しぶりに歩いた。赤山禅院はあまり変わっていなくて嬉しかった。曼殊院は人が少なかったせいもあって、少し荒廃した感じがした。詩仙堂は馬郎婦観音という宋風の写実的な、ほぼ世俗の女性に近い観音像を「ご本尊」として祀っていた(拝観はできず)。むかしは無かったと思うんだけどなあ…記憶にない。ご朱印はむかしどおり「詩仙堂」だった。


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