見もの・読みもの日記

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鳥、魚、動物再襲来/動物のかたち(五島美術館)

2019-08-05 22:37:53 | 読んだもの(書籍)

五島美術館 『館蔵 夏の優品展-動物のかたち-』(2019年6月22日~8月4日)

 これも昨日、炎暑の中を最終日に駆け込みで見てきた展覧会。館蔵品の中から、愛らしい鳥たちや小動物、ほのぼのとした牛・馬、水辺の生き物など動物の姿を表した絵画や工芸、約50点を展示する。何か珍しい作品が見られるかな?と期待して行ったら、なんとなく見覚えのある作品が多かった。あとで調べるまで忘れていたが、同館は2016年にも『館蔵 夏の優品展-動物襲来-』という展覧会を開催している。

 以前の自分のブログを読むと、展示品の一部は異なるようだが、やっぱり気になる作品は同じだった。白隠慧鶴の『猿図』とか橋本雅邦の『秋山秋水図』とか小林古径の『柳桜』とか。橋本雅邦の『秋山秋水図』を見てサルを2匹しか見つけられなかったり、小茂田青樹の『緑雨』をしばらく眺めて2匹目のカエルを見つけたところまで同じ。何をやっているんだか。

 2016年に出ていた、伝・徽宗皇帝筆『鴨図』や伝・馬麟筆『梅花小禽図』は見られなかったが(馬麟は前期のみ)、そのかわり、近代日本の多様な画家たちの作品を見ることができた。今尾景年の『真鶴図』は、芦雪を思わせる人間くさい表情で好き。西山翠嶂(すいしょう)の『新竹』は竹の枝で元気よくさえずるスズメたち。初めて見た名前Ⅾあったので、ネットで調べたら、いい感じの作品がたくさん出てきて気に入ってしまった。跡見花蹊、渡辺省亭なども有り。斉白石の『蝦図』にもまた出会った。

 絵画以外では冒頭に『玻璃握豚』(前漢~後漢時代)(死者に握らせる白玉の豚)や『犠首形彫玉』(商時代)など、貴重な考古文物があって苦笑してしまった。確かに動物だけど…。文具の中に魚形をした朝鮮と日本の水滴があった。朝鮮の『白磁辰砂魚形水滴』は、タイヤキみたいに魚が腹を上に向けたかたち。日本の『灰釉魚形水滴』2件は、サカナがヒレで立っているように見えて、怖いが面白かった。

 赤本(草双紙)や画稿も有り。橋本雅邦の『花鳥画稿』は、さまざまな姿態のカモを描いた箇所が開いていた。もちろんプロらしく巧いのだが、隣りの『蟹譜七十五品図』が美しくもあり毒々しくもあり、圧倒される。誰が描いたのか分からないのだそうだ。

 展示室2は、春から行われているシリーズ展示「大東急記念文庫創立七十周年記念特別展示」。こういう展示のしかたもありかなあ、私は期間を区切って全館「文庫」特集にして欲しかったのだが。現在は第3部「書誌学展I:経籍訪古志の名品を中心に」が行われている。『経籍訪古志』は、江戸時代末期に狩谷棭斎、渋江抽斎、森立之らが日本にある漢籍の古写本・刊本について調査し記録したもの。『経籍訪古志』第三稿本のほか、関連する漢籍などが展示されている。『古文真宝』(確か)に渋江抽斎の蔵書印を見つけて、懐かしかった。また『清客筆話』は森枳園(立之)が楊守敬と筆談を交わしたときのノート。清朝の学者と明治の文人はこんなことができたのだなあ。


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