見もの・読みもの日記

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週末関西旅行3日目:柳生の里

2006-04-30 01:24:32 | 行ったもの(美術館・見仏)
○柳生の里(芳徳禅寺…天乃石立神社…旧柳生陣屋跡…旧柳生藩家老屋敷)~柳生街道(ほうそう地蔵…おふじの井戸…南明寺…夜支布山口神社)~忍辱山円成寺

http://www.kintetsu.co.jp/senden/Travel/Michi/B20036.html

 週末関西旅行の最終日は月曜日にあたり、美術館・博物館はお休みのため、里山歩きに出かけた。目的地は、奈良市内の北東にあたる柳生の里。近鉄奈良駅前からバスで1時間ほどである。同じバスに乗り合わせた中高年ハイカーの団体は、ほとんどが途中の忍辱山円成寺で下りてしまった。私も奈良公園からここまでは、以前、歩いたことがある。ここから先は未踏の地である。

 しかし、思ったほど田舎にはならない。大柳生(おおやぎゅう)のあたり、人家が途切れずに続くなあ、と思っているうち、柳生上のバス停に着いた。路上に人影はなかったが、小さなスーパーはあるし、郵便局もある。落ち着いた集落である。

 まず、柳生家の菩提寺である芳徳禅寺を訪ねる。裏にまわると、柳生家累代の墓地がある。このところ、NHKの時代劇『柳生十兵衛七番勝負』に、すっかりハマっているので、宗矩、十兵衛、そのほかの墓前に神妙に詣でる。

 山門を出て、里山の奥に入ると、巨石信仰で知られる天乃石立神社(あめのいわたてじんじゃ)がある。どうせ1つか2つ、大きい石がころがっているだけなんだろう、と思っていたら、突然、苔むした巨石が、文字どおりごろごろした場所に出た。岩が地中から湧き出してきたようで、異様な迫力である。吉野もそうだったが、奈良って「国のまほろば」なんていう穏やかな場所でなく、実は、何か強烈な呪力の磁場に囲まれているのではないだろうか。

 それから、旧柳生陣屋跡と旧柳生藩家老屋敷へ。家老屋敷には、新旧の大河ドラマ『春の坂道』と『武蔵』の写真パネルが飾られていたが、『柳生十兵衛七番勝負』の資料は特にない。ちょっと期待していたんだけど。やっぱり、大河は別格なのかな。これで柳生の里は、ほぼひとまわりである。

 茶店で山菜そばを食べながら、午後の歩き方を考える。笠置まで行こうと思っていたのだが、家老屋敷で、奈良方面のハイキングマップを手に入れたので、計画変更、円成寺を目指して歩くことにする。初めに少し上りがあるが、あとは下りが多くて歩きやすかった(逆コースはつらいと見た)。ほの暗い坂道に椿が散っていたり、蛙の声を聞きながら畦道を行くと、旅の剣豪気分。ドラマのBGMが耳で鳴って、自然と足取りが大股になる。

 円成寺(忍辱山)で14時のバスをゲット。円成寺は好きなお寺だが、残念ながら拝観するほどの時間はなかった。このまま奈良公園まで歩くと全長19キロ。無理ではないが、この日は早めに切り上げて東京に帰った。

■芳徳禅寺:手前が十兵衛(三厳)、奥が宗矩の墓


■家老屋敷:柳生家の紋(これ可愛いと思う!)の付いた長持ち


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