○東京国立博物館 特集陳列『新たな国民のたから-文化庁購入文化財展』
http://www.tnm.go.jp/
文化庁が新たに購入した文化財を公開するミニ展示会である。この春、京都国立博物館の曽我蕭白展に出ていた『群仙図』(重要文化財)を、見ようと思って行ってきた。
見れば見るほど、ヘンな絵である。墨の濃淡で描かれた人物とサイケデリックな極彩色で描かれた人物が、同じ画面に同居している。しかも、肩を並べた仙人たちは、隣の人物が眼中にあるのかないのか、よく分からない。
左隻の仙人のひとりは、2羽の鶴を連れている。うち1羽が黄色い鶴であることに初めて気がついた。漢詩に黄鶴楼の故事もあることだから、不審がらずともいいのだろうが、なんだか、ピカチュウみたいな羽色だなあ。一方には、マシュマロマンみたいな白い蝦蟇に抱きつかれて、にやついている仙人もいるし。こんな薬中毒みたいな絵を「国民のたから」と称していいものか。私はいいけれど。
京博では、蕭白の画風をそれと知って見に来ている、アート系の若者が、けっこう多かったが、今回は東博の常設展会場の一隅で、普通のおじさん・おばさんが、とまどいながら眺めている様子があって、面白かった。
■テレビ東京:美の巨人たち 曽我蕭白「群仙図屏風」(2001/12/22放送)
http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/picture/011222.htm
http://www.tnm.go.jp/
文化庁が新たに購入した文化財を公開するミニ展示会である。この春、京都国立博物館の曽我蕭白展に出ていた『群仙図』(重要文化財)を、見ようと思って行ってきた。
見れば見るほど、ヘンな絵である。墨の濃淡で描かれた人物とサイケデリックな極彩色で描かれた人物が、同じ画面に同居している。しかも、肩を並べた仙人たちは、隣の人物が眼中にあるのかないのか、よく分からない。
左隻の仙人のひとりは、2羽の鶴を連れている。うち1羽が黄色い鶴であることに初めて気がついた。漢詩に黄鶴楼の故事もあることだから、不審がらずともいいのだろうが、なんだか、ピカチュウみたいな羽色だなあ。一方には、マシュマロマンみたいな白い蝦蟇に抱きつかれて、にやついている仙人もいるし。こんな薬中毒みたいな絵を「国民のたから」と称していいものか。私はいいけれど。
京博では、蕭白の画風をそれと知って見に来ている、アート系の若者が、けっこう多かったが、今回は東博の常設展会場の一隅で、普通のおじさん・おばさんが、とまどいながら眺めている様子があって、面白かった。
■テレビ東京:美の巨人たち 曽我蕭白「群仙図屏風」(2001/12/22放送)
http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/picture/011222.htm