エウアンゲリオン

新約聖書研究は四福音書と使徒言行録が完了しました。
新たに、ショート・メッセージで信仰を育み励ましを具えます。

ソロモンの回廊

2013-07-20 | 使徒
 男の足の癒しから、次の段階に移ります。「さて、その男がペトロとヨハネに付きまとっていると、民衆は皆非常に驚いて、「ソロモンの回廊」と呼ばれる所にいる彼らの方へ、一斉に集まって来た」(使徒3:11)というのでした。ソロモンの回廊自体、よく分かりません。果たして回廊であるのかどうか。どうやらこれは回ってはいないとのことですが、神殿の東側の城壁をソロモンが建てたと言われており、そこのことではないかと言われています。当時のままにそのころあったのかというと、怪しいかもしれません。なにせ千年ほどの時を経ているのです。しかしなにかしら、ソロモンの名を冠した個所があったのでしょう。ヨハネの福音書10章でも触れられていますから、やはりイエスや弟子たちの行動の中で、この廊なるところに縁があったのでしょう。何かしら、そこは目立つところ、あるいは人が集まるに耐えるところであったと思われます。ここでペトロが説教をします。同時に、これは使徒たち全般の、さらにいえばルカの教会が正当と主張する教会の根拠の主張だということになるでしょう。「これを見たペトロは、民衆に言った」(使徒3:12)ということで、ここから再び説教が掲載されます。もちろん教会の主張でもあるわけですが、こうなると、この男の足の癒しはこの説教のためのひとつの道具と前触れであったに過ぎないわけで、神の栄光を讃えるためというよりも、話をもっていくきっかけであるだけのようにも見えてきてしまいます。
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