今日も明日も元気

おやじの本音を綴ります。

豆腐屋ほどの湯槽

2013-08-09 13:12:49 | ブログ

Dcim0336

クラブの親睦イベントで訪れた高原にあるペンション「キノコ Ⅱ世号」の浴場。
あまり大きくは無いけど、中庭にキノコのオブジェが飾っているカワイイ温泉だ。

残念ながら主催側係りということで、湯槽につかる時間を得ることができなかった。

ただ入るたびに考え出すのは、白楽天の『温泉水滑らかにして凝脂を洗う』という句だけである。温泉という名を聞けばかならずこの句にあらわれたような愉快な気持ちになる。

またこの気持ちを出しえぬ温泉は、温泉として全く価値がないと思っている。この理想以外に温泉について注文は無い。

漱石の草枕の一説に出てくるような湯泉に魂を揺らせてみたかったが、忙しく世話をするうちに自分の役割も忘れてしまい、やがて酒に溺れて沈んでしまった。

もしかすればこのランプに照らされた湯煙のなかにあらわれた月界の嫦娥とは残念ながら会えず仕舞いだった。それはそれで良かったのかもしれないが・・・