大いなる勘違い ~ 早稲田MBA奮闘記

早稲田大学ビジネススクール(WBS)での入学から卒業までの記録 + その後

ツイッターおさらい 3日漬け! (Day 3) ~ MBA勉強会に向けて

2010年06月20日 | ビジネス・スクール全般
最終日は、 「マーケティングツールとしてのツイッター」 です。

Day 1, Day 2で、ツイッターとは、「リアルタイムのステータスの共有」と言うお話をしてきました。
様々な見解はあるかと思いもいますが、私自身はツイッターを一言で表すとすれば、これにつきるかなと思っています。

ところで、「あなたが、いまどこで何をしているか」と言うのは、そんなに興味のあることなのだろうか?

そう、私もそうだが普通の人からすれば、「A君が、いま新宿にいる」なんて、どうでもいいことである。
そのどうでもいい情報が、ある視点から見れば、非常に価値の高い情報となる。
それが、マーケティングツールとしてのツイッターである。

もし、このA君に対して、効果的なプロモーションが行えたらどうだろうか?

A君は、少なくとも時間と場所の情報をいま発信している。
A君は、過去のつぶやきを見ると何度もイタリア料理が好きだとつぶやいている。

例えば、こんな情報が収集できれば、いまこの時間に新宿のあるイタリア料理店が、新メニューをAさんに対して特別価格で提供すると言うつぶやき(リツイート)を発信できたら、Aさんがそのお店に行く確率はかなり高くなるのではないだろうか。

これは、今までの個人情報を収集したセグメントによるマーケティングや、アンケート・モニター調査などではなく、ましてやマス広告とは確実に違う、「いまのステータス」を基にしたOne-to-Oneのマーケティングができる可能性があるツールである。

これをうまく利用したのが、PCメーカー・デルの「DellOutlet」である。

デルは、「DellOutlet」と言うアカウントを作成、今日この瞬間に売れ残ってしまった在庫品を特価で出す。と言うつぶやきを送る。それをフォローしているフォローワー(個人やPC販売業者)は、通常の価格の半額以下でPCを購入できるのである。
これは、レストランの新メニュー、お店の特売、企業のキャンペーンなどにも応用できる。
つまり、「いま」と言うステータスを共有することで、この瞬間のニーズを拾うことができるのである。

もう一つのマーケティングとしてのツイッターの効果は、「クチコミ」である。

ツイッターは、フォローする・フォローされる、と言うところからコミュニケーションが始まる。
誰かがつぶやいたことは、瞬時にフォローワーに伝わる、そのフォローワーが、それに興味を持ち、リツイートをすれば、さらにその何倍もの人(別のフォローワー)に伝わる。
水面の波紋のように、ある人が発信したメッセージが人から人へ伝搬する。
この現象が恐ろしいくらい短時間に発生するのがツイッターの凄いところである。

このクチコミ効果をうまく宣伝に利用しているのが、明日講演される中村仁さんの株式会社グレースである。
詳細は講演伺えると思うので、ここでの事例紹介は控えたいと思います。

ツイッターは、その「リアルタイム性」と「情報伝搬力」と言う点で、これまでに無い強力なマーケティングメディアであると私は思う。

MBA勉強会の詳細はこちら