経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

2つの教訓

2006年06月09日 | Weblog
 弱いリーダーは他との異質性を煽る。それは存在感を高めることを意図しているわけだが、皮肉なことに孤立化を高め、その組織は縮小していく。

 リーダーの器量がない会派は本能的かつ意識的に、他の会派との異質性を強調するパターンをとる。確かにこれにより自分の会派内の異質性を一時的には無視できるから他の会派との争いがあるときは、自分の会派の結束は固いように見える。しかし異質性に対する許容度やリーダーの度量が大きくなったわけではないから、乱が収まると自会派の異質性が取り沙汰さされ、争いの矛先が内部に向けられることになる。

 そして分裂する。分裂は組織を弱くし、外圧に弱く外へのインパクトもない。そこでまた大同小異を求め合体が始まり組織拡大へ向かう。
 
 
 以上の論から私達が群れて生き抜いていくための二つの教訓を引き出すことが出来る。 一つは簡単に言えば「俺が、俺がと言わずに自他共の違いとあいまいさを認めたあうこと。違う部分(特殊性)の強調ではなく、違いを認め合い、さらに主流である共通要素(普遍性)を認識し合えば、誰とでも仲良く楽しい人生を送れますよ」ということである。

 第二は以下述べる「共生の原理」である。
これは簡単に言えば「異質性(違い)」があるからこそ私達は生存価値がある、ということになる。

 実は、この世はこの異質性を因としての和と分裂の繰り返しによって安定が計られていることを見逃してはならないのである。分裂が限り無く繰り返されるとしたら組織は成り立たないし、また「和」を大義名分として組織が限り無く膨張し続けるのも危険である。その事例は、一党一派支配の弊害として旧ソビェット連邦ならびにアラブ諸国に数多くの事例を見ることが出来る。


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