経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

虚々実々

2014年04月26日 | Weblog
生きていくことは、つまるところ人と人との関係を基盤としている。
当然、生活も経営も人と人との関係の上に成り立つものである。
その関係は、虚と実で構成される。

本稿では、人を介在する「関係」を実としたら、
人以外の関係を虚とおいて論を進めてみたい。

「うちとおたくの会社は緊密だ」、といった言い方がある。
うちとオタクは、会社の関係なのだが、
会社同士の関係の内実は、両社の人間関係のことである。

会社同士が知り合い、名刺交換した後、取引しはじめた、
会社同士が好意を持ったとか恋愛し始めた、
ということではないから、虚である。

「会社としては、君は必要ない。首だ」と言われたとする。
ここでは会社も首も虚、
君というのはこの場合、固有名詞であるから実。

こう考えると、虚が実を首(これも虚で、実は解雇)にしたことになる。
そこで実なる私は、腹を立て対策として抗議に行くわけだが、
何処をさがしても虚である会社さんは見つからない。

存在しない虚が私を首にするはずはないから、
「誰が俺を首にしたんだ」と、私は実を探すことになる。

その結果、「実は・・・・」と名乗って出てきたのが
上司のO部長であることが明らかになる。

そこで、私は初めて首になる理由に
思い当たることが出来るのである。

つまり幽霊が出てきたということは、
幽霊が生きているときの「実」のときの
恨み、つらみであるということだ。

このことが、しかと理解していないと、
私たちは対応を誤ってしまう。
いや、出来るはずがないのである。
続く